ホテルでの仕事①
辿ってきた道を書いていく第一弾。
これを読んだ方が、こんな奴でもホテルで働けているのだとある意味で勇気を与えられたらなと思う。
ホテルマンというと一般的にフロントで対応をしている方を思い浮かべると思う。
私もそう思う。
きっちりと整髪料で整った髪型にきちんとアイロンが掛かったシャツにパリッとしたスーツ、袖から見える銀色の時計。
きちんと丁寧な言葉遣いにどんな事があっても慌てず正解の行動を取る。
あぁ、私には絶対無理な仕事だ。
と勝手にそう思っていたのだが、求人広告に「予約」という部署が載っていたのだ。
フロントじゃないなら内勤だろうし大丈夫だろうと、
ぶっちゃけどんな内容の仕事をしているかも分からずに面接を受けた。
ちなみにこの面接の時の洋服も「アルバイト」と思っていたのでジーパンとTシャツで行ったのを覚えている。
※後々、社員採用だったと分かり、見落としていた自分にも、採用した会社にもビビった記憶がある。
面接の質問の内容はあまり覚えてはいないが、一つだけすごく覚えている事がある。
面接は真剣に進み、雰囲気も真面目だったがいきなり
「酒は飲めるか?どのくらい飲める?」と質問をされた。
………、ん?聞き間違えたかな?ホテルの面接だよな?
真剣な場面でしかも真剣な雰囲気で聞かれたので真面目にそう思った。
数瞬、気まずい時間が流れる。
これが雑談の場面だったら一瞬で「飲めますよ~」って返せたが、
これは返せない。
このインパクトは返せねぇっすよ…
なんやかんや人とのつながりや思惑があり採用となった。
酒の質問は必要な事だったんだと痛感する。
※これは後で別の記事にする予定
初めての出勤日、まずはホテルのシステムを通して来た予約通知を、エクセルを使用してホテル用のフォーマットに落とし込むという作業を教えてもらった。
パソコン作業は好きだったので楽勝だった。
黙々とこなしていると、
「じゃあ次は電話を取ってみようか」
電話対応には自信がある…!
なぜならば昔から親の会社のお留守番をする事が多くて、電話番をしまくっていたからだ…!
内心そう思いながら電話対応についての説明を一通り受ける。
「お電話ありがとうございます。○○ホテルの○○が承ります。」
なるほど丁寧だ。
早速電話が鳴り、先輩が取りなさいとジェスチャーをする。
任せろ…!
意気込みながら電話を取り、息を軽く吸い込み話す。
はいもしもし!!
ゲゲゲゲゲ!やっちまったと思っていたが、電話口の向こうから怒っている声が聞こえる。
「もしもしってあんた誰!?そんな電話の取り方をしてはいけないよ!」
すごく電話口の人が怒りながら説教をしてきていたのと、自分の失敗と、この後の立て直しをどうすれば良いのかでパニくり、気が遠くなっていると先輩が電話を替わり、事を収めてくれたのを覚えている。
どうやら電話口の相手は会長だったらしく、それを聞いて更にへこみながら帰った記憶がある。
翌日にはケロッと出勤しましたが何か?
また気が向いたらこのシリーズを書いていこうかなと思う。
本日はここまで。
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