両耳装用。IICかCICが基本だよ!からの〜「なかがわ流カウンセリングの神髄」#031
前回【#030】は、「IIC かCICで両耳とするのが基本だよ。」という”極論”をさせていただきました。
「Dr. ナカガワは、しれっとそうおっしゃいますけど、販売の現場は、ちょっと違いますよ。」
とお叱りな声が聞こえてきそうです。
ちょっといいわけっぽくお断りしておきますと、
ぼくのところにくるクライアントさんの多くが、きこえの困りを理由に耳鼻科外来を訪れた『難聴』の患者さんではなくて、人間ドックで難聴を指摘されて、実はそのことをちょっと自覚されていて、それで相談に来られたという意識高い系の『ちょっと困ってる時あるかな』なくらいな方たちが多く占めているからなのです。
なので、
・なぜ難聴と指摘される状態になったのか?
・そもそもヒトはなぜ難聴になるのか?
・自分の場合はどれにあてはまるのか?
・このままでよいのか、なにか対処すべきなのか?
・どんな選択肢があるのか?
・費用対効果は?
・見た目(難聴者の目印はつけたくない)は?
という質問を抱えてやってきます。
それらひとつひとつに丁寧に応えていくことが補聴器外来の一番の作業となります。
それと並行して、ぼくの方からは、
・どのようにして難聴への気づきにいたったのか
・補聴器にどんなイメージを持っているのか
・使うとしたらどこで補聴器を使いたいか
・使うとしたらいつそれを使いたいのか
・難聴者に対するイメージ
・自分にたいしてのセルフイメージ(未装用、装用)
といった内容を聞き出していきます。
もちろんそうした質問をダイレクトにぶつけるわけではありません。わざと、聞き間違えしやすい同音異義語的な用語を多用しながら、あるいは国内外の政治や時事に関するネタを材料にひっかけ問題的に会話をしながら、その蒔いたトラップにひっかからないか、ひとつひとつ確認していきます。
今回の目次
1. クライアントのハートを鷲掴みするには・・・
2. 補聴器はエンパワーメントするツール
3. 誰のために装用してるの?
4. どんな人にトレーニングが必要なの?
5. セルフイメージを高めてあげよう
6. おわりに
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