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産廃リサイクルは微生物活動の如く尊く美しい

人の暮らしにおいて、ゴミは出て当たり前。
人の社会活動において、産業廃棄物は出て当たり前。
私たちは、知らず知らずにそんな感覚を持っています。
私は1980年生まれで、小学校の頃は、東京のゴミの埋め立て地「夢の島」に社会科見学に行き、「燃やせないゴミは埋め立てるしか無い」と教わった記憶があります。

自然界では微生物がリサイクルを担っている

でも、ふと考えてみると、おかしいのです。
人と人が飼っているペットや家畜以外の動植物が生きる上で、ゴミも産業廃棄物も出ないのが当たり前です。

なぜなら、彼らが生きる上でアウトプットされるものは、全て、最終的に微生物によって分解されるからです。

生態系において、「分解者」と言われる微生物の役割が実に偉大で、まさにリサイクルをすることで、無駄なくシステムを回しています。
動植物の死骸や排泄物も、分解されなければ、どんどん産業廃棄物のように蓄積していくでしょうが、微生物に分解されることで、「素材」にかえり、リサイクルされて、別の生物が存在を維持するために利用することができます。

個性ある生物が、微生物に分解されることで、一旦無個性な素材になることができるからこそ、別の個性を持った生物が利用できるようになる。
微生物の役割は、物質循環をスムーズに回し、サスティナビリティを保つことです。
ゴミや廃棄物という概念すらなく、全てがその環境の中で分解され、リサイクルされ、システムが循環しているのが自然界です。

98%リサイクルを叶える石坂産業の尊さ

一方で、人の活動で出るゴミや廃棄物は、何もかもが分解されません。
むしろ、ゴミや廃棄物はあって当たり前。しかも、意識すらせずに垂れ流しているのが現状です。
循環しないシステムは、滞り、負荷となりますが、もはやホメオスターシスを保てないところまでこの問題は過負荷となり、バランスを崩しています。

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そんな中、ZERO WASTE DESIGNを掲げ、現在世界最高の98%のリサイクルを実現する業界の革命家、石坂産業石坂典子社長が、拙著『腸と森の「土」を育てる 微生物が健康にする人と環境』を読んで下さり、お声かけ下さいました。

世界からごみがなくなり、再び資源となる日を目指して。
「Zero Waste Design」を通じて、
自然と美しく生きる、つぎの暮らしをデザインするために。

まさに、このVISIONは、自然界において微生物が担っている分解の大役と同じです。人間界を含む地球全体の循環を取り戻すためには、誰かが分解の役割を担うことで、物質循環を回していかないと実現できません。
それが、ゴミをなくし、産業廃棄物を無くし、分解して素材に戻して、再利用することです。

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石坂産業は、分別が難しい住宅や建物のリサイクルを、人やAIが共同作業で行っています。丁寧な分別作業は、人のきめ細かな目が不可欠です。

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何と、水道にまつわる金属だけでも、パーツごとに全部種類が違って、全て分別しないとリサイクルできないと!

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知らなかった・・・知らないですよね。
この気の遠くなるような細かな分別作業を担って下さる方々がいるからこそ、人間がこの地球上に生きながら循環する世界を実現する方向に向かっていくことができます。
当然、埋め立てた方が楽なので、業界においてこんなに手間暇をかけてリサイクルしている業者さんは他にいません。
典子社長の強い意志で実現している革命ですが、これが当たり前にならなければ、サスティナブルな未来はありません。

この尊いお仕事を担っている皆さんに言葉を失い、ただただ頭を垂れるしかできませんでした。
子供も大人も、これを知って生きるのと知らずに生きるのとで全く意識が変わりますから、皆さんに足を運んで頂きたいと強く感じました。

体験型里山フィールドで遊びながら学ぶ

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石坂産業では、本社、リサイクル工場の周辺の広大な敷地で、ゴミの不法投棄の場になっていた地域の里山再生を行っています。
都心から1時間程度の距離にある三富今昔村には、五感で体験するサスティナブル・フィールドとしてたくさんの家族連れが遊びに訪れています。
昆虫博士が案内してくれる「くぬぎの森」は、循環型社会が形成されていた江戸時代に作られた里山だったのですが、大量消費・大量生産の時代に見捨てられ、人の手が入らないことで荒廃し、雑木林となり、ゴミの不法投棄の場になっていたそうです。
それが今では、1300種類以上の動植物が生息する里山として再生し、生物多様性への取り組みを評価するJHEP認証で、「AAA(トリプルエー)」を取得するほどに。

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里山の落ち葉堆肥を利用して作られた石坂オーガニックファームの野菜も食べられるレストランの料理は滋味深く本当に美味しい。

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落ち葉ダイブやアーシング、デイキャンプが楽しめる場やハーブガーデン、香りを楽しむことができる花畑、ワークショップスペース、環境塾など、全ての年代が五感をフル活用して遊びながら学ぶことができる素晴らしい里山フィールドです。

里山システムの知恵をもう一度

里山とは、かつて、日本において、人と自然が共存する「あわい」の場であり、循環型社会を実現する人の知恵でした。
深山、奥山という手付かずの自然を「神域」として守りながら、人が営みの中で計画的に管理し手入れをすることで、人と多様な生物との共存を可能にしてきたのが、里山というシステムです。

人がまるで癌細胞のように地球という生命体の中で増殖・浸潤している現代。このままの延長線上の未来には、肥大する世界人口を賄うことはもはや不可能です。
人類が滅びれば良い!という意見もありますが、残念ながら人類が滅びてもこの地球は回復不可能な臨界点を突破している問題があります。
つまり、自然治癒は不可能です。

プラネタリーヘルスは人にしか実現できない

地球を破壊してきたのは人類ですが、今、知恵と最新のテクノロジーによって、人の営みによって積極的に地球を回復させていくことこそが、人と地球を一体とした全体の健康「プラネタリーヘルス」を実現する唯一の道です。

プラネタリーヘルスという概念には、生態系などの生きたシステムだけでなく、地球資源や廃棄物などの問題である物質的ないシステムの健康も含まれています。
実現のためには、ゴミ、廃棄物とされるものを分解しリサイクルする微生物のような役割を担う方々の存在が不可欠です。
社会科見学、フィールドの体験に、ぜひ一度、足を運んでみてください。

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三富今昔村
所在地 埼玉県入間郡三芳町 上富1589-2
開村時間 10:00~17:00
休村日 休村日:季節変動あり
1~6月:火曜日
7、8月:日曜日
9~12月:火曜日
電話番号 049-259-6565

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