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ストロンチウム90/Sr:骨と血液に影響
子番号38の元素ストロンチウムの放射性同位体。
自然界にはほとんど存在せず、過去の核実験と原発事故による拡散によって地表に存在している。
カルシウムとよく似ているので、体はカルシウムと勘違いして取り込むことになる。
半減期:放射線が半減する期間
28.79年
体内に入ってから尿や便、汗の作用で放射線が半減する生物学的半減期は49.3年なので、体内に入ると長期間のリスクとなる。
主にβ線を放射するので内部被爆において危険性が高い。
体内での動態
主な蓄積場所は、骨。
カルシウムに置き換わってしまうので、骨に集積しやすい。
起こりうる症状
30 歳以上では骨の代謝が少ないためにリスクが低いとされるが、成長期の子供が摂取すると長期にわたり影響が出る。
骨は、骨髄で造血しているため、血液に影響が出る可能性がある。
白血病
血球減少(白血球・赤血球・血小板減少)
免疫力低下や貧血、止血障害など
骨肉腫 など
福島原発事故でも、あまり知られていないがストロンチウム90は拡散している。
土壌に蓄積すると長期に渡り半減しない。
カルシウムを豊富に含む魚の骨や牛乳などは汚染のないものを選択するようにしたい。