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セシウム137/Cs:NO MORE…悲劇の始まり
原子番号55の元素・セシウムCsの放射性同位体。
1945年広島・長崎への原子爆弾投下によって地球上に初めて拡散された悲劇の当事者である。
その後のアメリカやソ連の核実験・水爆実験により、太平洋北半球には高濃度のセシウム137が飛散したために、1960年代には日本人の隠れた被曝の原因になっていた。
チェルノブイリ原発事故でも、福島原発事故でも、主要な汚染の原因になっている。
半減期
30.2年
2011年の福島原発事故以降、現在、福島・宮城・岩手から関東を中心にした広い土地に拡散しており、いまだに半減期を迎えていないことを知っておくべきである。
広く太平洋にも汚染水の流出で拡散したが、時間を経ると海底に沈殿する為、海底に生息する魚には特に注意が必要である。
体内での動態
体内に入ると、カリウムのように振る舞う。
カリウムは、全身の細胞に広く存在しているので、全身の臓器や組織が被曝の対象になる。
特に骨格筋に多く存在する。
内部被曝によって問題になるβ線を放出する為、細胞障害性が高い。
起こりうる症状
低線量の放射線内部被曝については、特に国内では、『内部被曝』著者の肥田舜太郎先生、矢ケ崎克馬先生、『原発のウソ』著者の小出裕章先生などの一部の専門家以外は、問題なしとしており、日本の食品や水道水の基準は内部被曝のリスクを考えるとかなり甘いのが現状である。
しかし、チェルノブイリ原発事故後にその後の放射線被害について研究しているユーリー・バンダジェフスキー博士の研究によると、セシウム137による内部被曝の影響は無視できない。
心筋:不整脈・心不全・心筋梗塞など
免疫不全
著しい倦怠感など不定愁訴
生殖の異常
腎障害
肝障害
神経障害
先天性の異常
甲状腺疾患・がん(ヨウ素との相互作用にて)など
細胞分裂の早い臓器や胎児・子供ほど影響を受けやすい。