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誰もが「普通」に暮らせる世界への夢を叶えたい!
アルゴ式の共同創業にあたって、僕が目指したいこと、追求したことの究極の姿について、ここに記しておこうと思います。
みんな違ってみんないい
僕は人間のもつ多様性が大好きです。一人一人みんな違っていて、みんなそれぞれの価値観や想いを抱きながら、それぞれの人生を懸命に生きています。
たとえば同じプログラミングを趣味とする人も、その取り組み方やスタンスは千差万別です。プログラミングすることがただ楽しくてやっているという人。自分のキャリアのためにスキルアップしたい人。特に何かしたいわけではないけど今後の人生のための貯金のような感覚で取り組みたい人。世の中のために便利なサービスを生み出したい人。本当に色々です。
さまざまなタイプの人たちがいるから、この世界はワクワクするような楽しい構造になっているのだと思います (それゆえに争いが生じる側面もあるのかもしれませんが……)。
「多様性の尊重」によって、公平性は生まれる
人がみんな同じだったら、この世界はどうなるでしょうか。たとえば全員が食パンを欲しているとします。しかしこの世界の食パンの個数は限られています。この場合、人々の得られる利得を平等にするためには、限られた食パンを全人類で均等に配分するしかないでしょう。バリエーションに乏しく、面白くない世界だと思います。
一方で多様性があれば、ずっと多くの選択肢が生まれます。たとえば、1 つの食パンを 2 人が取り合っていたとします。しかし 2 人が欲しいものをよく聞き取ると、1 人は食パンの耳は苦手で中身だけを欲していて、もう 1 人はむしろ耳を欲していることが分かったとします。この場合は、1 人が中身を、もう 1 人が耳をとることで双方が嬉しい状態になるでしょう。
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公平性は「誰に対しても一律のルールを適用する」ことではなく、「それぞれの違いに寄り添える仕組みを構築することで、全員が嬉しい状態にする」ことだと思います。
個別最適化されたサービスを目指す
さまざまな人の受け取り方を想像しながらコンテンツを作ることは、とても楽しいことだと思います。書籍『問題解決力を鍛える!アルゴリズムとデータ構造』(https://www.amazon.co.jp/dp/4065128447) を執筆したときも、さまざまな読者を想像して、みんなが楽しめるものを目指しました。
好奇心に溢れる、中学生・高校生の方
大学の講義の参考にしたい、大学生の方
ソフトウェアエンジニアとしてステップアップしたい、社会人の方
アルゴリズムとデータ構造という分野を、基礎から学び直したい方
企業などにおける研究開発に、アルゴリズム的視点を役立てたい方
アルゴ式ではこの考え方をさらに深めて、将来的にはユーザー 1 人 1 人に個別最適化した学習サービスにしたいと考えています。ユーザーの学習到達度を測り、ユーザーのモチベーションや性格特性なども考慮した上で、学習ロードマップを提示するものを目指します。
親子で楽しめる世界
これはあくまで僕自身の夢です。まだアルゴ式で目指すものになるかは未定です。未定なのですが、アルゴ式が親子で楽しめるサービスになれば、この世界のたくさんの人の人生がより拓かれたものになると感じています。今はまだ for Business に集中する段階であって、遠く思い描く程度の夢ですが、コンテンツ作りにおいて心の片隅で意識したいことです。
個人的な話で恐縮ですが、先日書籍『パズルで鍛えるアルゴリズム』を出版した際には、親子で迷路を楽しんだ報告を受けて、とても心が暖かくなりました。ものすごく嬉しかったです。
続きをやりたい3年生と5歳児(2と5は代筆)に朝から叩き起こされた。
— Miyuki Kondo/あべみ (@cats0830v) April 20, 2022
家族で楽しめました。@drken1215 さん良コンテンツに感謝! pic.twitter.com/83jWmVRWrq
全国各地の子どもたちが触れられる教育機会の公平化を目指す上で、親御さんや学校の先生方の理解を得ることは大切なステップになるでしょう。いずれアルゴ式が、誰にとっても各地域に密着している身近な存在となり、親子で楽しめるメジャーな習い事の 1 つとなり、子どもたちがさまざまな機会の存在を知る場になると嬉しいです。
僕自身の野望: どこにでもいるような普通の存在に
アルゴ式をこれから創っていくにあたって、僕の野望は「どこにでもいるような普通の存在」になることです。
たとえば僕は離島に憧れを抱いています。いつかは全国各地の離島を巡って、旅行者の一人としてではなく、コミュニティの一員としてその離島の方々と交流することを夢見ています。しかし今の僕がいきなり離島に行って「友達になってください」と言って回っても、半ば不審者になってしまいます。
どこにでもいるような普通の存在になるということは、それぞれの場所で、その場所の空気にすっかり馴染んでいるということです。いずれアルゴ式は、そして僕自身も、全国各地のあらゆる場所で、子どもたちの教育に資することが「普通」であるような存在になりたいです。
地域創生は、都会にあるものを持ち込んだり、時代の価値観を無理矢理押し付けたりすることで成り立つものではないと思っています。世界中どの場所にも、今までずっと続いていたごく自然な暮らしがそこにあります。そこに住む方々にとっての「普通」が広がっているのです。そんな「普通」を最大限に身体で感じながら、たくさんの方々と仲良く交流できる未来を夢見ています。
おわりに
ここまで書いたことは、少しばかり遠い先の話です。直近では、僕らを必要としてくれていて、僕らが価値を提供できる領域から進めていきます。アルゴ式 for Business は、優秀な IT 技術者の採用と育成に課題を感じている企業を対象に、情報科学教育とスキルアセスメントを提供するプラットフォームです。この取り組み自体もアルゴ式の思い描くビジョンに繋がっていくものだと信じています。
この記事を読んでいただいた方と、いずれどこかでお会いできることを、とても楽しみにしています。