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医師のワークライフバランス

おはようございます。ふいに幼少期のことを思い出しました。町の開業医の問題です。

私の父は開業医です。実家は一階がクリニック、二階が自宅という、以前はよくあるタイプの開業スタイルでした。今はもうその形は流行らないので、あまりないですね。理由はプライベートと仕事が区別しづらいからです。

私が子供のころ、近所の方がよく夜中に受診を希望されました。内容は私にはよくわかりません。そういうとき、父は夜中であっても、疲れていても、いつでも診察して対応しました。

当時、時間外当番医も、救急外来もありました。でも、近所の方は近くのクリニックに来てしまいます。そして、救急外来を紹介しても、「なぜ近所だし、そこに医師がいるのに診てもらえないの?」というのですよね。そうすると、自宅の下にクリニックがある医師は、24時間仕事をしなければならないのです。いつも全く気が休まりません。

私は、そういう父をずっと見てきました。だから、医師になるのは嫌だなあと思っていました。忙しすぎて、自分の時間を持てないからです。でも、なぜか運命で医師になりました。

ですから、医師が自分や自分の家族を犠牲にすることなく仕事ができるようにする、ということに私はとても興味を持っています。医師だって人間なのです。神様じゃない。体力だって心だって限界があるんです。

医師は世の中的には勝ち組のように思われていますが、そうでもありません。経済的には恵まれているかもしれませんが、メンタル状態が悪く、最悪の結果になってしまう人もいます。

もっと医師がワークライフバランスを保てるようになれば、活躍できる医師が増え、医療の質も向上するはずです。微力ながら、そういったお手伝いができれば良いなと、私は思っています。

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