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これはもはやスペシャルティコーヒー
ちょっとややこしいタイトルから始まりました。
僕ら、酪農とチーズ作りをしているNakashimaFarmですが、
そこが手掛けるカフェ、MILKBREW COFFEEで提供する搾りたてミルクを使った
スチームミルクの秘密について話したいと思います。
NakashimaFarm
https://www.nakashima-farm.com/
MILKBREW COFFEE
https://www.milkbrew.co.jp/menu
看板商品のミルクブリューに隠れていますが、実は相当力をいれている大エースです。
スチームミルクは一般的にはミルクピッチャーにミルクを入れ、エスプレッソマシンの蒸気にて加熱しますが、
ピッチャー内で加熱するので、構造上、ミルクに熱が当たりすぎてしまいミルクの持つ爽やかさや甘みがとんでしまうことがあります。
(酪農家だから気づくレベルかもしれませんが)
もちろんマシンの性能や熟練した技術によってミルクの美味しさは残せますが、その範囲はどうしても狭きものだと思います。
また、
市販のミルクだと多くの牧場のミルクによってでき、ホモゲナイズといって脂肪球の大きさを揃えているので、成分や時間経過による品質は安定していますが、
それに対し、
いち牧場の特定のミルクは季節によって成分がかわり、刻一刻と品質も変わるので、スチームの際の美味しさの範囲はより狭く、変動します。
カフェを開くにあたり、
どうしてもここは譲れず、どうしたものかと考えていました。
そして答えは
ローソンさんにありました。
ローソンさんにホットミルクがあるのはご存知ですか?
(ぜひ飲みにいってね!)
ある日、ローソンさんの店舗前にホットミルクののぼりが立っており、つられて飲んでみました。
衝撃でした。
使っているミルクは市販のものなんでしょうけど、"ミルクの焼け"が全然なく、すごくクリアで爽甘い風味がありました。
そのときのローソンさんのマシンがイタリアのカリマリ社の全自動コーヒーマシンです。
これはミルクを連続的に出しながらそこに蒸気当てていく仕組みになっており、構造的に"焼け"がおこりづらくなっています。
しかもミルクの出すスピードを変えることで蒸気に当てる時間を微調整できます。
これにNakashimaFarmの搾りたてのミルクをセットしたらどうなるんだろう?
というか絶対に美味しいはずと確信がありました。
すぐ販売店に問い合わせ、
実機にて試させて欲しいと尋ねると、快く受けてくださり、
というか店員さんもすごく楽しみにしてくださっていました。
(酪農家からこんな問い合わせは初めてだそう笑)
搾りたてのミルクをセッティングし、何度か調整したのち、
できたもの飲んでみると、
店員さんと一緒に
これはすごい、と。
美味しいのはわかっていましたが
それ超え、世界が開けました。
ミルクだけでなにもいらず、
コーヒーをまぜなくても完成されており、
最近飲んでいただいた@caffebiancodal2020 さんの言葉を借りれば、
"上質で濃厚ソフトクリームの味がした。温かいのになぜ?ってぐらいフレッシュな味"
というのがしっくりきます。
(これ以上の表現ができません笑)
もはやスペシャルティコーヒーに並ぶ、
スペシャルティミルクのカルチャーが始まるなぁと思えました。
マシンの話に戻りますが、
コーヒーにこだわるお店でオートマシンを入れているところはあんまり無いんじゃないんでしょうか?
ラテもこのマシンで作りますが
確かにエスプレッソマシンほどの圧はだせず、エスプレッソ自体の美味しさは専用機に軍配が上がります。
ただこのスチームミルクと合わさったときのトータルの美味しさの到達点はラテとしてすごく面白いです。(特に浅煎りとの相性は抜群!)
またオートマシンで細かく設定できるからこそ、変動のある搾りたてのミルクに対応できるというのもあります。
(この設定のノウハウはメーカーの方ももっておられず、一緒に探っていくのもまた楽しいです。)
スペシャルティミルクという乳(new)カルチャーを作るとともに、
それがコーヒーをもっと美味しく面白くすることにつながっていくといいなぁと思っています。
長くなりましたが笑
ぜひオススメです!
ローソンさんのもね!
(マワシモノじゃないですよ笑)
イタリア、カリマリ社のオートコーヒーマシン"HARMONY"
機種名を明かすのは、スペシャルティミルクの文化をみんなでつくりたいから。
いろんな選択肢がうまれるといい。
まるで上質なソフトクリームのよう。