タチヨミ「コーヒーを飲みながら」⑫
「コーヒーを飲みながら」第1巻 第2章《生き物たち》理由
鴨の群れのリーダーは冬の終わりに情緒的にはなっていない。冬を押す春を見ている。風が変わっていくのを見て、夜は月の満ち欠けを見て、いつ群れを出発させようか考えている。来たところへ上手く帰っていける風の道を読んでいる。ある日、出発の条件が重なって決める。首を伸ばし、嘴を大きく開けて群れに呼びかける。その時には群れの鳥たちは、すっかり準備を整えている。アララギさんの言った「小さな体だから、気流に乗らないと大変でしょう」というのはそういうことなのだ。鴨たちは、磁力ばかりか気流や、月まで読んでいるかもしれない。
気付く人、教えてくれる人、私は繋げて一本にする。コーヒーを飲みながら。
「コーヒーを飲みながら」第1巻 第2章《生き物たち》理由 より一部抜粋。
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星原理沙