稲見 昌彦 (INAMI Masahiko)

東京大学 先端科学技術研究センター 教授 https://star.rcast.u-tokyo.ac.jp/

稲見 昌彦 (INAMI Masahiko)

東京大学 先端科学技術研究センター 教授 https://star.rcast.u-tokyo.ac.jp/

マガジン

  • 身体情報学研究室紹介

    研究室の選び方、身体情報学研究室の方針などに関する記事をまとめました。 当研究室への進学や就職を希望すされる方はぜひご一読ください。

  • 国内学会の変革と未来展望

    情報処理学会誌の企画で「DXで学会誌の外への繋がりを拡大」というタイトルでWeb(https://www.powerweb.co.jp/knowledge/columnlist/interview-28/)に掲載したインタビューの際,掲載しなかった内容を番外編としてまとめました. 連載のタイトルは以下 1.国内学会の存在意義とは 2.学会運営:学会をどう運営していくべきなのか? 3.学会活動の広がり

最近の記事

稲見×門内対談:身体情報学研究室(稲見・門内研)はこんな教員が運営しています

なお、稲見が考える研究室の運営方針はこちら、研究方針はこちら、研究の概要はこちらもご覧ください。研究室の選び方についてはこちらに書きました。門内先生が考える身体情報学とテラヘルツ技術の関係については、こちらでも解説しています。 僕らはこんな子どもだった稲見 今日はよろしくお願いします。実は門内先生とこち亀の話にとても興味があるのですが(笑)それは後にするとして、まずお伺いしたいのですが、門内先生は一体どういうお子さんでしたか。 門内 子どものころは、工作が好きだったんです

    • HCI研究に対する私見 - CHI2024参加を終えて

      先日、HCI分野で最大規模の国際会議であるCHI2024に参加してきました。この機会にHCI研究に対する現状の私見を述べたいと思います。 HCI研究の評価法として、「自分が使う/使わない、欲しい/欲しくない」という指標が話題になっています。しかし、私はこの評価法に基づく研究を否定しませんが、私自身は採用していません。なぜなら、研究の目的や立脚点、時間軸によって、評価は大きく異なるからです。私は、研究がコンセプトレイヤーなのかビジョンレイヤーなのか、現状の問題へのアプローチな

      • 実験・実習のIT導入3段階を考えてみた

        VRをはじめとするITの導入は、理工系の実験・実習にどう貢献しどう変えるのかをカジュアルに考えてみました。今回は主に学生を含む教育関係者向けになります。毎度の言い訳ですが、教育の専門家ではないのですが、教育には思い入れがあり、雑駁かつ当初の想定以上の長文となってしまいました。 学生の9割近くが座学のオンライン受講を希望オンラインで講義や会議を行う日々が続いています。先日二か月ぶりに対面会議に出席したところ、どっと疲れてしまいました。どうやら物理世界への復帰にもリハビリが必要

        • VR作品をこれからつくりたい方へ

          VRに初めて触れる方、VRに興味はあるものの開発経験がない方に向け、VRシステムや作品を制作するにあたっての考え方まとめてみました。 VR"を"教育研究からVR"で"教育研究へ私は学内業務の一つとして、2018年2月に発足した部局間連携機構 東京大学バーチャルリアリティ教育研究センター(VRセンター)の応用展開部門長を務めています。 VRはもはや商用化の段階であり、なんで今更大学でVRの研究?とお考えの方もいらっしゃるかと思います。このVRセンターは、VRについて教育した

        マガジン

        • 身体情報学研究室紹介
          5本
        • 国内学会の変革と未来展望
          3本

        記事

          オンライン講義に疲弊しつつある先生方へ (Comment Screenのススメ)

          講義こそインタラクティブ技術5月のゴールデンウィーク明けから、多くの大学でオンラインでの講義が始まりました。カメラの前での孤独な講義の録画や、通信帯域節減のためのカメラオフ。このような学生の表情を窺い知ることのできないオンライン講義は、「学生を前にしたライブ」ともいえる対面講義に慣れた教員にとって大きな戸惑いをもたらします。 私が新米講師の頃、当初計画したシラバス通りに講義を進めようと事前に徹夜で作成したノートを必死に板書し、その努力が実り予定通りに講義日程を終えました。し

          オンライン講義に疲弊しつつある先生方へ (Comment Screenのススメ)

          身体情報学研究室(稲見・門内研) 運営方針

          はじめに進学先やポスドクとしての所属先を選ぶ方のために、稲見が考える研究室の運営方針を示したいと思います。運営方針は外部資金、プロジェクト、スペース、スタッフ数、学生数などにより、半年ごとに大幅に変わります。最新の方針はラボのメンバーに問い合わせてください。 ※研究の方針についてはこちらのnoteをご覧ください。 ※このnoteに関するインタビューを記事にしていただきました。ぜひご一読ください。 研究を通して身に着けてほしいこと当研究室に所属し、研究プロジェクトに携わ

          身体情報学研究室(稲見・門内研) 運営方針

          身体情報学研究室(稲見・門内研) 研究方針

          はじめに進学先やポスドクとしての所属先を選ぶ方のために、稲見が考える研究室の研究方針を示したいと思います。 ※ 研究方針に関しては、先端研 研究者紹介 フロントランナーやリケラボの記事もご覧ください。 ※ 運営方針についてはこちらのnoteをご覧ください Vision: 我々が目指していることさて、こちらの絵をご覧ください。これは、ポール・ゴーギャンがタヒチ滞在時代に描いた『我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか』です。このタイトルは人間に関する研究

          身体情報学研究室(稲見・門内研) 研究方針

          自分に合った研究室を選ぶために

          はじめに皆さんはどのように研究室を選ぼうとしているのでしょうか?私自身は研究テーマ以上にラボとの相性が重要と折に触れて口にしています。 このノートでは研究室を選ぶにあたっての考え方を述べてみたいと思います。 自らの能力を発揮できる環境を皆さんは研究室に何を期待しているでしょうか?最先端の分野の学習、スキルの修得、就職準備、保護者や友人からの推奨、自身の興味の探求、国際会議での活躍など、進学には様々な理由があると思います。 学部までのカリキュラムはある程度標準化されてる一

          自分に合った研究室を選ぶために