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ドリフ1Qレビュー(2019年9月-12月)

開業(2019年9月26日OPEN)からの出来事とその時の気持ちを四半期ごとに記していきます。備忘録として。

もっとも激動だった第一四半期を振り返る。
インスタフォロワー数を記載しているのは、メインのコミュニケーションツールとして認知や発信のリーチが重要指標と思っているからです。

◼︎19年9−10月

開店時点でインスタ400フォロワーくらい。

明日(9/26)ひっそりと店開けます。

まだギアはなく、ビールのみ。
誰も来ないことを前提に店運営の練習をするつもりが、初日、2日目と沿線・近所のハイカー・ランナー層中心に大盛況。フォロワー繋がりではあったものの、9割は直接会ったことの無い人達。嬉しくも不思議な感覚だった。そして初日から人が繋がっていっていた。2日で120本のビールが出て売場がスカスカになった。想定外も想定外だが、殆どの人が「角打ち」目当てで来店される事にも驚き。

2週目以降は濃淡出てきて、水木はヒマで金曜日は大盛況という飲み屋みたいな感じ。ビールも週80-100本がアベレージ。こんな感じで続けばいいなと思っていた。ギリ採算(家賃をペイする)ラインにも乗っていた。

この頃は勝手がわからず、来てくれる事が嬉しくて、23時過ぎまでお客さんがいる限りはやっていたので、このままじゃ体力的に持たないなと感じていた。昼間オフィスで働いて、ドリフやって12時過ぎに帰ってカップラーメン食べて寝て翌朝出社する生活はきついなぁと。

ある日突然、隣の住民から騒音クレームが。なんと彼は保健所に連絡したらしく、翌日には保健所の聴取。きっと飲食関係の人なんだな。酒販免許で角打ちは可能と認識していたが、保健所曰くグラス提供と抜栓料は飲食行為に当たるとのこと。だから角打ちをやめるか、飲食店免許(改装が必要)を取るかどっちかだと。

10/25(金)グラスの提供をやめます。

抵抗しようかと思ったけど、グレーのまま行政と対立し続けるストレスを長引かせたくないのと、堂々とやりたかったので、一旦スッパリやめて改装をする事に、ギアが少しづつ入り始めた頃なので、文字通り「ギアショップ&酒屋」となった。
まぁこれが、この頃の認知度だとキツくて、売上はざっくり半分に。

同時並行でその間、改装工事の見積もりと依頼をしつつ、図面確認などを保健所の担当に通しに行ったり。また開業前に逆戻りだ。これも忙しかったなぁ。改装費用はざっと50万円。手洗い設備と食器洗い設備、温水器など。痛すぎる負担。
ましてや、そうなると方々から余計な噂を立てる奴らも出てきて、人間の嫌な部分が見えたりもした。もちろん付き合いはやめた。
唯一、食品衛生管理者資格を奥さんが事前に取得していたことはポジティブ材料だった。(喫茶営業を検討していた時期があったので)

嬉しさ束の間、急転直下の1ヶ月だった。様々な意味でメチャクチャ勉強になったし、底を見て強くなった。月末時点でストレスを抱えていたのは間違いない。ただ、早い時期にあって良かったと思う。

◼︎2019年11月

それでも月初にはインスタ800フォロワーくらいになっていた。ひとえにお客さんの拡散力のおかげ。みんなドリフのグラスとビールをUPしてくれていた。きっとココがポイントだったんだろうな。

一方で、売上は半分を継続していた。実際はこのペースだと家賃ペイは難しいレベル。

但し、気づきと収穫があった。
①飲む人がいないと、ギアを買い物する人が増えるという事。ビッチビチの飲み屋でギアの買い物は難しい。(→後の人数制限)
②人が少ないと相手と向き合えて会話が深くなる(→後の1組3人までルール※現在では2人まで)
③飲めなくてもドリフを面白がってくれる人達がいた事(→この人達と何かしたい)

同時に、持ち帰りに相応しい時節に合わせた企画とか、ドリフに来る意味を作る企画を考えてやってみた。
①OMM割
②古着・未使用ギアのシェアコーナー設置
③ドリフ文庫(貸本)

そもそも、客数激減なので売上効果にはならないが、この時期に来てくれた人達とのエンゲージメントを強めることになったと思う。加えて翌年からの企画のヒントにもなっている。
同時に苦しい時期を知ることと、動いてみることの重要性を知る良い期間となった。

一番しんどいかったのは暇に耐えること。2時間誰もいないこともあったりで、儲からないよりもキツイなぁと思った。
それもこれも改装終われば変わるので先が見えたから良かったものの、開店からこの状況だったら萎え始めていたかも。覚悟していたとはいえ。

11/20(水)角打ち再開します。
角打ち中止から1ヶ月で、改装を終え、保健所の許可もおり、飲食店許可を得て角打ち再開。12月の最盛期を前に堂々とできる環境に戻せたことは良かった。一旦来なくなった人達の戻りよりも、新しいお客様が来てくれるようになっていて、再開後は飽きない日々が続いた。

同時に従来気になっていたことを明確に打ち出すことにした。「団体お断り(1組3名まで)」が主なもので、LOCAL SMALL HUBとして、お客さん同士の新たな繋がりが生まれることを志向した。

◼︎2019年12月

月初にはインスタフォロワー数1,000を超えていた。半年で1,000、1年で2,000をKPIとしたので実質2ヶ月は想定外の嬉しい誤算。

年末の盛り上がりと、月後半の「モンペズボン」需要(リテールストアでは初の取扱)により、最需要期となった。
ギア単品売上が全体の20%を占めることなど今後は発生しないだろう
兎にも角にも、素晴らしいプロダクトを提供してもらった感謝に尽きる。大事に販売していこうと心に誓った。

ギアとしてはもう一つ、ULパスポードウォレットである「Trip Wallet」をand hand workからリリースしてもらい、先行販売したことも大きなトピック。旅の店として数年かけて探すか作るかしたいと思っていたプロダクトを常時置くことができるようになったのは嬉しい

一方で、2度目のグループランイベントを行った。11月に続いての開催となり、前回同様に20−30人が集まった。しかし、一緒に運営したメンバー間での準備段階での安全対策とマナー感覚にズレのあるまま進めてしまったので、イベントの成否の捉え方に差があり、モヤモヤだけが残った。任せることが信条のドリフ運営だが、価値観の合わないまま、目の届かないところにドリフを持っていくことはしないと決めた。どんどん新しいことをやっていくが「良き事・カッコ悪くないやり方」を大事にしようと決めた。但しお客様が主役であることだけは続けて行きたかった。

"GOOD PEOPLE MAKES GOOD PLACE"
ドリフの仕事が場づくりとした時に大事なことはこれだなぁと思うようになってきた。

他の気づきとして、長期休暇前(年末年始)のクラフトビールの買い出しという季節祭事があるということ。やはりクラフトビールにも、ギアにも52週MDを新しい価値観で適応できると感じていた。1回り(1年間)は走りながらやっていくが、次年度からは計画的に(先読みして)やっていける。

年内最終日にここで知り合って繋がっていった多くの人達が年末の挨拶がてら来てくれたのも印象に残っている。わずか3ヶ月だけど、誰かの印象に残る場所になっていたと気づいて嬉しかった。心置きなく、LAビール旅に行ける。

※尚、売上・採算(概要)や顧客・フォロワー分析などは別途有料記事の記載を検討中です。小商いのスタートUPで最も知りたいのはそこだと思うので。

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