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ドリフの5Qレビュー(2020年10月-12月)

店自体の数字は順調。そしてコミュニティの質も極めて良好。認知を示すインスタのフォロワー数も3,750(広告無し)と想像の遥か上。

だけど、どこか停滞感を感じていたのは、面白くなるための、先への仕掛けを思うように進められなかったから。それは自分達だけじゃ進められない事だから。今年のうちに手応えを感じて2021年を迎えたかったなぁと。大事なのは「数字」じゃなくて「楽しさ」「鮮度」だってことを改めて実感。

◼︎2020年10月

結果、売上は過去最高を更新。
酒販は安定し、物販で上下増減する構造を改めて認識した。

物販も、従来の看板ブランドに加えて、人の繋がりで新たなブランドや未展開のカテゴリを始動。当たり前だけど重複しないカテゴリの製品の展開は従来とカニバらないし、新たな層の来店にも繋がっている。物販の当然をやってみて知ることは多い。いつもの人に響くもの、いつもと違う人に響くもの。どっちも大事。

一方で、場としての安定感を感じつつも、新規客のエントリーをもう少し増やしていく動きが、場の「鮮度」を保つ上では必要だなと感じていた。常連さんも新しいお客さんが安定的に入ってくる環境の方が楽しいはず。

キャンペーンやメッセージではなく「新しいカルチャー」と「新しい人(店側)」だと思っている。(※決して「クラフトビールの店ですよー!新規ご来店200円OFF!」とかはやらない。)

そうそう。安定ゆえに秋の良い時期に自転車旅(ローカル文化の視察)を2発入れることが出来た。動いて見聞とまだ見ぬ誰かとの関係を拡げていくことを意図している。

◼︎2020年11月

年初より始動しようとしていた顔の見えるフリマ「ドリフリマ」のスタートが切れたのは良かった。大規模開催のフリマ(ギアループ)しか知らないので、少人数(出展者2人)で成立するのか不安だったけど、見事にギアが受け継がれていくシーンを多く目の当たりにすることが出来た。コレは月イチ程度でゆるく継続するコンテンツにしたい。改めて「テーマ」と「人」だなぁとも感じた。

同時に、来年に向けた「POP-UP」や「空き日でのファントムショップ」の緩募をリリース。同時にドリフ側からのオファーも数件して見ている。

ただ、この辺のリターンがまだ少ないのが悩み…。店の魅力と実力、期待値を高める必要があるなと痛感している。あとはわかりにくいのか、そもそも需要がインサイト止まりなのか。

人が繋がっていくのに加えて、気づきのある場所になることで、面白い場所になれると思う。ある程度グチャグチャに色んな人が来てくれるような仕掛けをしたくて。

改めて、ここは自分達だけじゃ出来ないなと。小商いは逸脱せずにもっと仲間を増やしていこう。

◼︎2020年12月
結果、賑わったと記憶している前年12月を大きく上回る好調。そして過去最高月を更新。去年はモンペズボンが売れに売れたが、それを上回ったのは、認知拡大によるユーザーの裾野の拡大と物販のアイテム数増。そしてビール便(通販)含むビール持ち帰り増に起因。

大事に伝えて手渡ししていくものと、鮮度を意識して回していくもののバランス感覚に気付けた。

トピックスは初めてのアート作品のPOP-UP。
ごく僅かではあるが、ドリフ活用のリクエストがあったことは嬉しい限りでして。

結果としては、自分達の身の丈を実感した。と言うのは、アート(&ゲーム)という、今現在のドリフのコンセプトの延長にないテーマの場合は、新たにその層の取り込みが困難だったということ。結果として最低限の販売はできたのだが、場としての集客が叶わなかったのは作家さんに対しホント申し訳なかった。

場所を作り提供するだけじゃなくて、もっとその魅力や価値を伝えられる場所・人にならなきゃなと。

ただ嬉しかったのは、作家さんからやってよかったのは、①お客さんとの会話で繋がりが出来たこと。②ノーリスクでアウトプットできる場はありがたい。と言われたこと。

そんな訳で多少身の丈に合わなくても、トライアンドエラーで、懲りずにどんどんやろうと思ってます。

あとはコロナですかね。
立地も帰ってくる街(住宅街への帰宅動線)であることに加え、持ち帰り可能業態なので影響が少ないのはこの環境下では良かったと思います。もちろん元々22時までの営業なので一切協力金の類は得られませんし申請もしません。

色々運がよかった。それに尽きる。
そして年末を終え、さすがに疲労感はあるので年末年始は休むぞ!

◼︎2020年末に際し

12月を終えて、実質的な1年(ひと回り)だと思う。
感じるのは、1年前とは同じ広義のコミュニティスペース(local small hub)だけど、格段にポジティブな場所に進化している。ひたすらにお客さんに恵まれた。だってお客さんが店を楽しくしようとしてくれたり、積極的に楽しもうとしてくれるんだもん。

そして1年前に少し悩んでた「場の質(お行儀の悪さ)」は格段に良くなった。ただでさえ10人も入れないような狭いドリフにおいて「場の質を保つ」ことは常に意識してやってきた事。たとえ客数を減らしたとしても僕らの小商いで大事にしたいこと。それは今後も意図してやっていくだろう。(そもそも僕がお行儀が悪いのは棚に上げて。)

Good people makes good place.

ドリフの場をつくるのは人。それを痛感している。支えてくれているgood peopleのために良き場を作り続けることがひとつの大事な役割。

そして、新しい人が来たくなる仕掛けと、受け容れる素地をもう一段持ちたい。

加えて、人が集まり繋がることだけでなく、気づきや学びに繋がるようになることを中期的に仕掛けていきたいなぁ。

色々やりたいけど、全ては自分達だけじゃ出来ないタイミングに来ている。やっぱ「人」なんだよなぁ。

来年も他力本願でいきます。

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