ドラマ:妻、小学生になる。感想『序』

 (既にドラマを観た方は、この『序』は飛ばして各話の感想へどうぞ)

 最も肝心な結論から言うと、このドラマはとても素敵な物語なので、できるだけ多くの人に観て頂きたいという思いが、これを書かせている。

 もちろん、ハマったから、好きだからこそ書くのだけど、このドラマが描く『物語』は、この滅茶苦茶な時代を生きる多くの人々に必要な気がする。そしてきっと、製作した人達も、それを望んで作ったと思うのだ。

 だから、少しでも興味を持った方は、何とかして実際のドラマを観て頂きたい。ブルーレイやDVDのレンタルでも良いし、映像サブスクでも良い。(ちょうど今はTVerで期間限定の再配信が行われている)

 どうか、文章を読むだけで終わらず、実際のドラマを体験して下さい。

 さて、僕が『妻、小学生になる。』の原作漫画を読んだのは、何年か前にSNSで紹介されていたからだった。

 その時読んだのは、序盤の無料公開された部分だけだったけど、かけがえのない親友を28才で失っている僕は、境遇的に重なる部分があって、涙腺のツボを突かれてずいぶん泣いた。でもそれは同時に癒しにもなった。

 やがて2021年の末に、そんな漫画が実写化される事を知った。まだコロナ禍の出口が全然見えない頃で、鬱屈した思いが社会を覆っていた。

 でもその時は「え?実写化?無理なんじゃない?」と思った。

 10年前に死んだ妻が、生まれ変わって小学生になって会いに来る…という設定からして、あまりに突飛すぎる。『漫画だから成立する』話なんじゃないかな?と思った。

 何より原作では、『妻の生まれ変わり』である小学生の外見が『どこか妻の面影がある』設定になっているのだが(漫画としてはごく自然だ)ドラマの方は、公開された宣材写真で見る限り、石田ゆり子さんと小学生役の子は似ても似つかないと思った。

 でも、何となく気になって、近頃では滅多にTVドラマなんか観なくなっていた(※)のだけど、これだけは観てみようと思った。

 結果は大正解で、僕は今までの人生で最高のドラマと出会えた。もう何度観返したか分からない位観てるけど、いまだに飽きないし、こんな物まで書き始めている始末である(笑)。


(※)この20年は、カミさんがリビングで観てるドラマを、隣の部屋で音だけ聴いて、時々気になったらリビングに顔を出す…というスタイルだった。

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