
朝吉旅館 行ってみた!
麻吉旅館に泊まりました。伊勢参りに行った人々が、精進落としをした古市というところにある旅館です。江戸時代からの建物らしく、200年前の姿をとどめていると言われています。
旅館は斜面を利用して作られています。懸崖造り(けんがいつくり)というのだそうです。清水寺の造りと同じだそうです。

朝吉旅館では夕食と朝食をいただいたのですが、とても美味しかったです。
海の近くですから、お魚が主体でしたが、魚好きの私は日本酒と共に楽しみました。
アルコールをたくさん摂ると体が痒くなり、気持ちが悪くなる方なので、もっぱら、味見の係。消費は相棒に任せましたが、日本酒ソムリエがいらっしゃるそうで、地酒をいろいろと味わいました。
お造り、サザエの煮付け、鰤の煮付け。わかめの味噌和え、サメのたれの茶碗蒸し。
茶碗蒸しは海苔も入っていて、美味しくいただきました。伊勢牛の焼き物も美味しかったです。
締めのご飯とお味噌汁は、やっぱり、地元の味噌でしょうか。赤味噌のような感じでした。
お漬物も地元の伊賀漬け、お米の味も良くて本当に美味しくいただきました。
「伊賀漬け」というのは、白瓜を丸のまま中の種をとり、そこに茗荷や菜類を詰め込んで醤油につけたものです。輪切りにすると美しく、色々な漬物の味を楽しめます。
今、伊賀漬けを調べていて分かったのですが、伊賀漬けの会社からは、「しょうが漬け」というのも出ていて、これは多分、伊勢牛の焼き物(ステーキ)の横についていた薬味ではないでしょうか。
ああ、麻吉旅館の郷土愛の深さ。
ちなみに茶碗蒸しの「さめのたれ」は、さめ肉を干して味醂などで味をつけて物だそうです。さめ肉はアンモニアが強く食べられないのですが、日干しをすることでそれが抜けて、白身の魚肉として食べることができるのだとか。これも伊勢市では昔から食べられていたそう。あまり全国には出回っていなかったのですが、今では、土産物として売られるようになっているとのことです。
夜ご飯も地産地消的な、地元のご馳走をいただきましたが、朝ごはんも、鯵の干物、香ばしい焼き立て、温かいだし巻き、そして海苔の入ったお味噌汁。海苔はアオサかもしれません。詳しくはわかりませんけれど、海の幸だなあと思ってしみじみといただきました。その土地の物をいただくというのは、その土地のことを知るには一番です。しかも美味しいものをいただくなんて、幸せなことです。
ああ、美味しかった。ごちそう様でした。
