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赤ちゃんが日記 31

男性が部屋に入ってきた。少し猫背で少し白髪で、顔にシミとシワがあって。以前、合ったことはあるけど、僕は大泣きして・・・しっかり顔を見た記憶がないんだ。でも、今日は違った。おそるおそる僕の顔を覗き込むこの顔に、何かが繋がっているオーラを感じて。そっと指を一本差し出してみたんだ。そしたら、すごく嬉しそうな顔をして「僕ちゃんの指を握っていいんだね」って。

そうか!この人は僕の父の父だ。お爺ちゃんなんだね。へーーー

最近、いろんな大人に会う機会が増えて。前までは「母」「父」以外はとにかく「泣き」で逃げていたんだけどさ。最近はちょっと違うんだよ。似ている香り?似ている雰囲気?似ている空気を感じられるのさ。って事は・・・そういう人は大抵「つながり」がある人なんだよね。

血のつながり?っていうのかな。通りすがりの大人とは違う、何か。抱っこされても、安心できる手のぬくもり。不思議だなぁ。
あれ?僕の「人見知り」症候群は・・・とりあえず親戚関係に関しては終わった?

そうそう、「父」と「母」の会話の内容も分かるようになってきたよ。僕の離乳食のメニューをどうするか、とか、次の休みはどこに行こうか?とか。話題がどんどん広がってきている。これが「子はかすがい」って事なんだね。

母よ・・・「かすがい」って・・・なに?
                       つづく


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