赤ちゃんが日記 63
いつものように朝起きて、いつものように「ハイハイ」して。
いつものように窓ガラスに おでこを つけてみた。
「冷たい!」
びっくりした~こんなに冷たい窓ガラス、初めてだよ。
そういえば、ベランダの花が全部枯れて、隣の家の木の葉が黄色になっていて。虫がいなくなって、鳥も寒そうに飛んでいて・・・
これが冬なんだ。
冬が来たんだね。
僕が産まれた時も冬で・・・でも、外出するようになってからは、こんなに寒くなくて。だから「冬」を感じるのは、やっぱり初めて。
でも、でも、本当は2回目・・・
生まれたとき、おばあちゃんが言ったんだ。
「ひと夏 ひと冬。
子育ては
これを無事に過ごすこと」って。
なんの事かよく分からなかったけど・・・・夏と冬は激しくて。その季節を乗り切ると、本当の1年が過ぎるって 事だったっんだ。
僕、大きくなったよ。いろんな事ができるよ。大人の話も分かるようになったし、やりたい事を訴えることもできる・・・「泣く」って事 だけどさ。
遠くも見えるよ、音も聞こえるし、顔の見分けもできる。
熱も出なかった。怪我もしなかった。
不思議だよね。僕自身が不思議なんだから・・・不思議だよ。
「ふた冬」 がやってきた。
さて、「ふた冬」 には、何が待っているのかな。
僕はどんな風になっていくのかな。
赤ちゃんには、楽しみが詰まっているんだよ。
つづく