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1才が日記 ④

祖父が 大きな紙を両手で持って読んでいたんだ。かなり真剣な顔で眉間にしわを寄せて。ちなみに、あれなんだ?
文字がびっしり並んでいて、写真も載っていて。

「これは新聞だよ」って。
僕の家にはないから、初めてみたんだよ。

で、ちょっと回り込んで覗いてみた。そしたらバランスを崩して「びりびり」破れちゃった。
やばい!怒られるか?って思ったら、
祖父が「あーあー やっちまったな」って。
笑っていたからホッとしたよ。

そこから、祖父と一緒に「びりびり 大合戦」読むのを諦めた?
それより、僕と遊ぶ方が楽しくなった?まあいいや。
あれは実に面白い。力をいれなくても「びりびりびり」って綺麗な音をたてて破れていって。

今度は祖父が、破れていない新聞を大きく広げて
「いないいないばぁ」
これは、なかなかの迫力。大スクリーンに祖父が登場する、って感じだな。気持ちがいいぞ。

そしたら、次は「新聞」を丸めて長い望遠鏡を作ってくれて。
「見えるか?見えるか?」って覗くのさ、すごく遠くに小さく祖父が見えて、面白かった~

最後に、新聞を丸めて丸めてボールを作って「ころころ ころころ」
すぐには転がらないよ。あっちへいったり、こっちへいったり。
微妙な転がり方だけど、なかなかこれも良し。
ハイハイで追いかけ回しちゃった。

いやぁ~
祖父、あんた、すごいわ。
               つづく

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