映画「ナイル殺人事件」を見た
25日から公開中の最新作をみてきた。
かのアガサ・クリスティ…といっても、
若い人には、誰? となるかもしれない。
名探偵コナンには、アガサ・クリスティの作品をモチーフにした作品も多い。
といえば、興味を持っていただくかもしれない。
安心して欲しい。麻酔銃もスケボーも、派手な爆発でハラハラすることもない。
大人のためのミステリーである。
アガサ・クリスティは、ミステリーの女王と呼ばれたイギリスの女流作家だ。
大胆なトリック…意外な真犯人…というストーリーは、彼女の作品の魅力だ。
そして、主人公のポアロは、
シャーロックホームズと並ぶ名探偵である。
ポアロといえば、口髭がトレードマーク。
そして、今回の映画では、ケネス・ブラナーという俳優さんが演じる。
(画像の向って左側の男性だ)
最初は、ユアン・マクレガーかと思った(似ている)青い瞳がとても印象的だ。
監督の名前も彼だったので、監督兼主演なのだと思う。
名探偵として、シャーロックホームズ。明智小五郎、江戸川コナンwのようなイメージを持っていると、裏切られるだろう。
ポアロは、孤高の探偵である。初老だから、アクションもそれほどではない。
鋭い観察力と、誰でも疑い真実に近づいていくそのさまは、刑事のようだ。そして、愛するものを失った経験から、哀愁もある。
つまり、見ていて、安心感のある存在だ。
今回は、ナイル=エジプトが舞台のため、その映像に惹き込まれる。
太陽の沈むナイル川。旅したことはないが、とても優雅だ。蒸気機関の船で、何日もクルーズして、川を下っていく。
そんな舞台の中、殺人事件が起きていく。
最初の犠牲者は、新婦。
(画像の真ん中の女性)
就寝中にこめかみに、弾丸を撃ち込まれ亡くなった彼女。大富豪でもある彼女の周りには、金…嫉妬が渦巻いていた。
遺産相続人、差別を受けたブルース歌手、不正に手を染める従兄弟、新婦にふられたドクター、新郎を新婦に取られた友人、一文無しだったが新婦と結婚して大金持ちになった新郎などなど。
怪しすぎるものばかり。
一人ずつ、殺しの動機をつきつけながら犯人を探すポアロ。
そして、また新たな犠牲者が。
謎解きは勿論だが、登場人物の演技やエジプトの風景。まるで、その場にいる登場人物の一人になったようになれる映画だった。
愛と金が、人を殺す。
幸せには、これらが必要なのだろうか。