【飲食店暗黒時代】それでもお店を手放せない
昨日(8/29)、テーマパークコンサルタントの清水群さんをお招きした念願の講演会が、カフェ「LITTLE SQUARE(東京都JR大塚駅付近)」で開かれました。
店内は人数を絞ってオンラインでも開催された今回の講演会でしたが
このご時世というのもあって、誰もが現実逃避したくなる「テーマパークが好きになる訳」の話が胸に染みる二時間でした。
群さんは様々な企業さんのコンサルティングもやってらっしゃるなか、
今まさに暗黒時代に突入している「飲食業界」についても見解を話してくださっていて。
外野からは
「テイクアウトに切り替えたら」とか
「傷が深くならないうちにやめたら」とか
おっしゃる方もいますが
そう簡単に手放せるものではない…自分の子供のような存在。
そのフレーズが講演後もぐるぐる頭に残りました。
まさに今聞きたかったかもしれない言葉だったというか、ずっとモヤモヤと抱えてきた突っかかりだったことに気づき。
「その通り」
と振り替えるきっかけになったように思います。
深夜という感受性ボーナスタイムでもあるせいか、
この切なくて前向きな気持ちを書き留めたくなったのでNoteにしてみました。
・
・
・
今チャレンジ中のクラウドファンディング(9/19まで)にも書かせたいただいていますが
昨年念願の開業を成し遂げた自分の店(カフェ)はまさに6年越しの想いを形にしたものでした。
ただコーヒーを売るための場所ではなく、
誰にでも一度や二度、三度ぐらいはあるスランプの時期。仕事があまりにも辛くて何もかも嫌になってダメにしてしまっていた真っ暗な時に「こうだったら良いのに」「こんなところに現実逃避して休みたい」を強く思ったものを長い年月をかけて一つ一つ作り上げていったものです。
くじけそうになる度に自分の思い描くお店(自分が居たい空間)の形はより具体的になっていきました。
いつしか「そんな空間を作る」ということは自分の大きな夢になっていて…。
ずっとゲーム業界に身をおいていたのでカフェ(飲食店)のことやお店を一から開業するのは何もかも未知な状態。
手探りで聞きまくりながら
夢中になって夢を追いかけていると
本気でそれを応援してくれる仲間が増えていきました。
応援の形こそ様々ですが、一緒に目をキラキラさせながら
忘れかけていたご自身の夢を思い出したといってくれる方もいて嬉しくて。今でも忘れられません。
2020年9月19日。LITTLE SQUARE開業。
自分の思い描いた空間を気に入ってくださって再び足を運んでくれるお客さんはとても特別な存在になっていきました。
頭ではわかっていたけど、
お店を作るって…お金稼いで生活していくためだけじゃないということを実感していく毎日。
それでも世の中の厳しい嵐はやむことなく、こんな大切な生まれたばかりの場所を本当に守っていけるのかと不安な気持ちが膨らみすぎることもしばしば。
正直こんなことを思った瞬間もありました。
「夢もくそも、まず今月の家賃を払わなけきゃ。2400万円の返済が今月ものし掛かってきているのに。潰れたら…もう…」
夢もくそも。ですよ?(苦笑)そんなことを思っていることに気づいたときは本当にきつかったです。こんなはずじゃなかったので。
「あれ?今なんてことを思ってしまったんだ。しっかりしろよ自分!」
一時そんなことを思っても、カフェのなかを見まわったりお客さんが来てくれるとすぐに我に返りますが。
そして思うのですよ。
まだ1歳になろうとしているばかりのお店ですが
実に色んなことがこの場所で起きていた。
思い返しながらしみじみ。
「この町にこんなカフェを作ってくれてありがとう」
「今日も来たよー!」
「ここは私の逃げ場だから絶対に潰さないでくださいね、お願い」
「このシフォンケーキがこれからも食べれるようにお仕事頑張ります」
「今日も元気でやってるかー?」
「友達つれてきました♪」
「今日の猫(カフェ画面の)の服….ww」
「きたきたー!(カフェ画面の中に)侍さん来た!」
「おつけものたべるかー?あんた、飲んべえでしょ。美味しかったらまた作ってくるから」
人情が溢れる暖かい場所。
自分と仲間たちの手で作り上げたこの場所は色んなストーリーを生み出していました。
自分でもビックリするくらい、カフェの存在によって大きなものをもらっていることに気がつく。
最初は夢を追いかけて、ある意味自分の趣味で私自身が楽しむために作ったところのはずなのに
いろんな方が来て、楽しんで、愛情をくれて、一緒にわいわい話をして…。
楽しいことがいっぱい思い出として蓄積されて来てるんだなぁ。
こんなかけがえのない場所に、
気がつけばなっていたのです。
カフェの小物一つ一つにお客さんとのエピソードが灯っていて。
そう簡単に手放せるはずがありません。
「その通り」
大切なことを学ばせてくれた
想い出いっぱいの、自分の子供のような場所を。
周りに次々と倒れていくお店が出てきてしまっていますが
店主さんがどんな気持ちだったのか、誰よりも一番辛かったはずだろうに。
お店が一つ潰れることって想像以上にとんでもない出来事なのだから…。
色んな方と大切なご縁になったお店を何がなんでも守っていかねばと改めて思いました。そして私自身が常連の立場である行きつけのお店にも一所懸命通い、応援し続けたいと思います。
お店はものをただ買う場所ではなく様々な思いで築いている、誰かの大切な場所であることを再認識しながらこの(特に)飲食店暗黒時代がトンネルを抜け出す日を心待ちにしています。
おしまい。
-----------------------ご案内ℹ️
カフェLITTLE SQUAREの一周年記念で本作りにチャレンジしています。この1年を必死に耐えてきた背景や6年前からオープンに至るまでの道のり、カフェのワクワクする秘密…。
なにかと暗いこのご時世に、少しでも前向きになれるそんな、諦めかけていた夢を再び追いたくなるような内容になっていますので是非たくさんの応援をよろしくお願いします。
👇️応援する👇️
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?