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【芸の鼓動】in 石川県立音楽堂邦楽ホール へ
2021年3月6日。先週末の話です。
外出を少し悩んでいたのですが、精一杯気をつけて金沢に行ってきました。
石川県立音楽堂邦楽ホールでの【芸の鼓動】を観に。
去年は間際の間際、確か2日前に公演中止となり、確か私の観劇生活(のみならずすべての外出生活)はここからストップしたのです。
この公演、今年は満を辞しての昨年と同演目での公演!!
【第一部】いしかわ子ども邦楽アンサンブル
筝曲「さくら」、「つち人形」
合奏「ひゃくまんさん小唄」
【第二部】山村友五郎「アメリカ」を舞う
ドヴォルザーク:弦楽四重奏曲第12番ヘ長調「アメリカ」
上方舞・山村流宗家:山村友五郎
「鼓動」特別弦楽四重奏団
【第三部】「HAGOROMO」
演出・振付:森山開次
音楽監修・作曲:木ノ脇道元
ダンス:森山開次、シテ方観世流能楽師:津村禮次郎
箏:澤村祐司、尺八:吉岡龍之介、太鼓:望月太満衛、
フルート:木ノ脇道元、窪田恵美、中島麻菜美
一番のお目当ては大好きなダンサーである森山開次さんなのですが、和服が好きで、日舞が好きで、邦楽も洋楽も大好きな私にとって、こんな贅沢な舞台はないので、毎年楽しみにしているのです。
邦楽アンサンブルの子どもたちは可愛く凛々しい和服に身を包み、お琴や三味線、鼓を演奏。この子どもたちは何の楽器と決めずに和楽器をいろいろ練習してなんでもできるようになるんだとか。
この公演の中でもお琴を奏でていた子が次の曲では三味線だったりしていました。謡の子もいるし、鼓の子も。
素敵💕
私もこんなお稽古事がしたかったな。
コロナでリモート練習だった時を乗り越えて10月くらいからの練習だったといいます。見事な演奏でした。
弦楽四重奏のドヴォルザーク『アメリカ』を上方舞山村流宗家の山村友五郎氏が舞われました。
お座敷で埃を立てずに静かに舞う抑制されたスタイルの上方舞山村流。心を表すのに長けた舞だと言います。
ドヴォルザークのアメリカに合わせた優雅な静かな舞。第4楽章のロンドでの扇二本使いは圧巻でした!
そして、和洋楽器と能と森山開次さんのダンスのコラボ、『HAGOROMO』。
この『HAGOROMO』は津村禮次郎さんとご一緒された佐渡薪能で能『羽衣』に着想を得て作られた作品で、これまでもさまざまな演奏家とコラボレーションして舞われてきた作品です。
今回は、金沢版として琴、尺八、大鼓、とフルートとのコラボ。
そして、この演目で使われた天人の羽衣は、石川県の繊維会社の『天女の羽衣』という生地で、これもまた金沢ゆかりの特産物だそうです。
軽いという表現では表しきれない自在な動きで、まるで気体のような存在の布。
それを操る森山開次さん。
観世流緑泉会代表会主である津村禮次郎氏。
森山開次さんと津村さんはもうご一緒されるようになって15年以上になるのだとか。津村さんは古典の能楽師で、継続的に世界各国のアーティストと交流を図っておられる方。
お二人の静かで激しい白と黒の世界観。
それは、汗と呼気、静寂の中、腱の音がしてくるんじゃないかというような幽玄の美。空を斬る鋭さ、なのに柔らかで滑らかでもある動き。
津村さんの佇まいとお声。
そして、御二方の空間掌握力。
大切に大切に観ていたら、本当に呼吸をするのを忘れておりました。
あっという間の鑑賞で、往復も予め決めたサンダーバードでのトンボ帰りでしたが、やっぱり行ってよかった…です。
芸術関係、演劇関係の方々は今大変苦労され、映像やオンラインにも表現の場の可能性を求めて様々な試みをなさっています。
もちろんオンラインも素晴らしいですし、むしろ、気軽に芸術に触れるチャンスにつながったがために今後の生の舞台鑑賞へのきっかけにされた方もあると思います。
それでもやはり…
この、視覚だけではない、音・空気・気・念・香り・存在から五感、いえ、第六感も使って感じとる集中力や生の感覚に触れる大切さはかけがえのないものだと改めて思いました。
そして、少し回数は減っても…やはり生の舞台に触れる機会はもち続けていきたいと強く強く思ったのでした。
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