♪不器用な父とピアノの調律♪
我が家には私が3歳の時に父が買ってくれたアップライトピアノがあります。
3歳から習っていましたが、当時のピアノの先生は怖くて厳しくて小学校3年生くらいで習うのはやめてしまい💦以後は自分の好きな曲を自分流にポロンポロンと弾いて遊ぶだけになってしまいました。
しばらく誰にも弾いてもらうことがなくなってしまったピアノ・・・
でも、父はずっと調律をしてピアノをメンテナンスしてくれていました。
それから約15年の月日が流れ、私は結婚し、息子が生まれました。
お隣さんが優しく温和なピアノの先生だったので息子にはとても合っており、彼女にピアノを習い、息子は高校卒業まで続けていました。
今はコード弾きを中心に弾き語りをしたりなんかして…なんだかとってもうらやましい☺
このお隣さん。私より少し年下の女性で、幼いころ一緒の小学校に通っていました。彼女は学校に行く前、帰った後、本当に熱心に練習していて、その練習の音がいつも聞こえてきていました。
彼女が音楽大学を出てピアノの先生になったと聞いて、『プロ(教え手)になる人はこれだけ練習するんだ…』と納得しましたし、自分との違いを思い知りましたっけ💦
息子のピアノのお稽古の相手はたいてい父で、お月謝も父が出してくれていました。息子が忘れ物をしないよう世話を焼いて送り出していたのも父でした。
その父が亡くなってずいぶん経ち・・・長い間ピアノの調律ができていなかったことを思い出し、父が壁に貼っていた名刺の番号にお電話をしてみました。
すると、父のころに来てくださっていた調律師さんが今も第一線で働いておられ、同じ方が10年ぶりくらいに我が家に来てくださいました。
お隣のピアノの先生のご紹介で来てくださっていたようで、この10年の間も隣にはよく来られていたらしく我が家のこともよく覚えていてくださいました。
父のことも覚えていてくださり、懐かしい父の話もしたりしつつ、また、このコロナ禍でむしろおうちピアノのメンテナンスのお仕事は増えているけれども、ホールのお仕事は激減していることなどをたくさんお話ししながら調律してくださいました。
『10年ぶりの調律で、かなり無理やり合わせているので、ここから半年くらいはピアノをよく弾いてあげてなじませてあげてくださいね。できれば、これだけ空いた後は、半年後くらいにもう一度調律したほうがきれいに音が整います』と言っていただきました。
しかし・・・弾いてと言われましても…💦
息子は家を出ているし、帰ってきても必要な時・好きな時にしか弾かないし、私は弾けもしないし・・・
昔弾けていたはずの楽譜を引っ張り出してみたけれど、すっかり衰えた指運びでは【曲】にならず、残念無念・・・
そこで、お隣さんに習いに行くことにしました!!
聞けば、最近はお子様よりも大人のピアノレッスンが多いのだとか。
大人になった私のような人が、昔は厳しくて怖い先生についていけずに断念してしまったお稽古を再開したいというケースは珍しくないのだそうです。
大人が楽しんで続けるための教材もたくさん出ていて…。
そして何より、彼女はとっても温厚で優しい!!私がその気になれるように導いてくださいます^^;(そこ、大事♡)
そうして、月に2回のピアノレッスンをかれこれ半年続けています。
曲に聞こえるじゃない!?という成果も出てきて本当に楽しい!
忙しい時はなかなかお稽古もできず、先生のところに行ってお稽古させてもらっているようなときもありますが、それでも楽しい!
そして・・・
もうじき今年二度目の調律に来てくださいます。
【よく弾いてあげてくださいね】を守りましたよ^^調律師さん♡
他人には饒舌でしたが、家族に対しては言葉で表現するのがへたくそな父でした。全然愛情なんて伝わらない嫌味な言い方か冗談めかした言い方しかしないのです。
反発し、傍にいたときにはそれほど大いなるものだと思わなかったけれど、本当はこんなにも私を、そして孫たちを愛してくれた父。
その父が黙って注いでくれていた不器用な愛情をピアノが教えてくれました。
この年になっての手習いですが、弾きたい曲が【曲として】弾けるようになるまで、これからも地道に練習します。
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お読みいただきありがとうございました。
地域の保健室をしつつフリーランスとしてお仕事している笑顔大好きな【なつまま】が、重度障害であるアンジェルマン症候群のキュートな娘との豊かな生活と、医療や福祉について思うこと、日々の小さな気づき・感動などを綴っております。
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