ロンドンだって⁈ はぁ? 土産は置いていけ。

『いいづかロンドン計画』 だって?
飯塚を?
何を寝ぼけたことを言ってるんだ、と思いません?

私が美少年だった頃、この界隈はにぎわっていた。
私に関していえば、少年でなくなったこと以外にほとんど変わりはないのだが、この界隈は地方都市のご多分に漏れず、活力を失っている。
しかし最近この界隈、にぎやかしいのである。

令和元年10月に開催された「リノベーションスクール@飯塚」のせいだ。
最初に連絡があったのは8月、ただ協力してほしいと頼まれ、拒む理由もないので生返事をしていたところ、その正体がリノベーションスクールであることを知った時には、もう後に引けなくなってしまっていた。

リノベーションスクールのことは知っている。スクールが北九州市で始まったことも、小倉魚町のカツアゲスポットだった中屋ビルがオシャレスポットになったことも、中屋ビルのオーナーのことも、オーナーの酒癖も知っている。
だが、小倉だから出来たんだろう? 飯塚市役所がやるんだろう? 上手くいくはずがない。

時は遅く、外堀は埋まっていた。飯塚にいたのは18歳までで、他所に住んだ時間の方が長くなっちゃって、などとはとても言えない雰囲気だった。
齢50を過ぎ、せいぜいあと49年くらいしか生きられないのだから、地元に恩返ししてもいいか、と自らに言い聞かせた。

まあひとまず様子見に、9月のスクール事前講演会に行ってみた。
私で何か役に立つのだったらひと肌でもふた肌でも脱ごう、なんなら全裸にもなろう、という雰囲気だけは醸し出したつもりだ。

日曜の午後にわざわざ人気のない市役所にやって来た人たちは、なにやら様子が違っていた。眼がキラキラしているのだ。市の職員もキラキラ。
本来役人は、眼をキラキラさせないものだ。

キラキラの原因は、市の職員である亀ナントカという名前の男であることが分かった。こういう周囲巻き込み型の男は職場にいると迷惑だが、端で見ている限りはおもしろい。
本来亀は、眼をキラキラさせないものだ。

端で見ているうちはよかった。気がつけば、完全に巻き込まれてしまった。
10月のリノベーションスクール開校と最初のプレゼン、3日目の公開プレゼンに行ってみたのだが、この3日間に何が起こったのかよく分かった。気の毒なくらいによく分かった。みんな苦しかったね。よく頑張ったね。眼のキラキラはなくなっているけれども。
寝てないのか。

プレゼンは初日のアレとは見違えるようになっていて、ちょっとそこはどうよ、という箇所もないことはないが、古い建物が蘇ったように思えた。キラキラ女子のイラストに惑わされただけかもしれないが。
こういうのを見せられると、しかたない、ひと肌脱ごう、全裸にもなろう、という気持ちになるではないか。

リノベーションプラン自体は現在も進行中で、ビルの構造的な問題もあり、スクールマスターやユニットマスターの親身なアドバイスもあって、進んだり戻ったり、さらに戻ったりを繰り返しているようだ。
そういう中で湧き出た『いいづかロンドン計画』。 はぁ?
マイコの寝言じゃねえのか?

どこがロンドンだ?
秋月ビルはロンドン塔? 三角ビルはBig Ben? 元野木書店はThe London Library?
Covent Garden、トラファルガー広場、ナショナルギャラリー。
遠賀川はテムズ川。
なんだ、全部そろってるじゃん。

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ちなみに妄想家マイコに言わせると、自分の拠点がある直方がパリで、飯塚ロンドン説はそこからの連想のようだ。だったら田川はローマ?と尋ねてみたところ、「イメージできていない」とのこと。
確かに、田川はローマではない。

ともあれ、飯塚をロンドンにするのはどんどん進めてほしい(ぜひ口に出してみてほしい)。
もし、飯塚がロンドンにならなくても、何か土産はいただけるものと期待している。

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