輝く、余白~ヲソラホンマチ~

飯塚、本町商店街。

かつてここには、人々で賑わう百貨店があった。

買い物はもちろん、屋上には遊園地。

市場が店前に出たり、様々なイベントが行われる"街の中心"だった。

飯塚で生まれ育った私にも、たくさんの思い出がある。

そんな百貨店は、2018年、53年の歴史に終止符を打った。

人々の思い出が詰まった場所だった。

建物の大きさも相まって、解体工事の様子が目に入る度、心は曇り空。

しかし見上げると、そこにはたしかに空が、光があった。

今、この場所はオープンスペース"ヲソラホンマチ"となっている。

普段は人々の憩いの場。

マルシェや音楽イベントも行われる広場だ。

向かいには欧州の建築を思わせる福岡銀行がある。

大正時代に建設された歴史ある建物。

百貨店がなくなったことで、むしろ壮麗な建築が目に入るようになった。

”ヲソラホンマチ”敷地内に建つ森鴎外文学碑。

かつてこの地に森鴎外が訪ねたという事実も、

欧州との縁を感じさせる。


暗く覆われていた解体現場が、今は光に包まれる欧州風な広場に。

光、広場、欧州・・・

飯塚ロンドン計画において

ここが"トラファルガー広場"たる理由がここにある。


かつて私も訪れた、"トラファルガー広場"。

マルシェやパフォーマーが場を賑わし

人々の日々の思い出が生まれる場所。

逆立ちしながらギターを弾く人。

訪れたのはもうずいぶん前だが、未だに覚えている思い出。

"ヲソラホンマチ"も、昨年9月のオープン以降

様々なイベントが行われてきた。

訪れた人々に、思い出を生み出してきたことだろう。

百貨店がなくなったことは町にとって暗い出来事だったかもしれない。

しかし、今そこには広場があり、夜でさえ光が差す。


光の画家と言われたターナー。

その代表作品は、奇しくも、

"トラファルガー広場"に面するナショナルギャラリーにある。

私は、この絵の空が大好きだ。

輝いている。


ターナーの絵のように輝く

"トラファルガー広場"のような場所。

"ヲソラホンマチ"が、そんな"輝く、街の余白"になることを夢見ている。

◆ヲソラホンマチ 基本情報

住所:福岡県飯塚市本町9-17 (タイムズ飯塚本町商店街徒歩0分)
mail:osolahonmachi@gmail.com

ヲソラホンマチ最新情報はWebsiteをチェック!

https://osolahonmachi.com






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