IgE(アイ・ジー・イー)
アレルギーが疑われる時に血液検査をされることが多いと思います。
その時にチェックするのは大抵、IgEです。
Igというのは免疫グロブリン(Immunoglobuline)の略で、体の中の白血球が作り出す「抗体」です。
「抗体」にはIgG, IgA, IgM, IgE, IgDと5種類あります。
例えば、インフルエンザワクチンを接種した時にはインフルエンザの抗体が体の中にできて、インフルエンザにかかりにくくなります。
この時にできるのはIgGです。
IgEは、通常はあまり体の中には存在しませんが、アレルギーの患者さんでたくさん作り出されることが多い抗体です。
IgE値が高いと、「アレルギー体質が強いんだな」という可能性を考えます。
このIgEは、それぞれ個別のアレルギー原因物質に対してのものを測定することができて、それを「特異的IgE抗体」と言います。
ところで、このIgEの存在を証明したのは日本人の研究者の石坂夫妻です。IgEは、他の免疫グロブリンと比べて体内に極微量しか存在しないので、発見までの過程には様々なドラマがありました。多くの日本人に石坂夫妻のことを知っていただきたいと思います。