運動すると「頭が良く」なる3つの理由〜後編〜
みなさんこんばんは。
前回に引き続き運動の脳への効果について考察します。
理由その2
運動による血流改善効果のため
「人は血管とともに老いる」という有名な言葉があります。
人間の体には大血管から毛細血管まで全身に血管網が張り巡らされています。
それらを全部つなぎ合わせると地球約2周半になるそうです。
脳も大小たくさんの血管にて栄養されています。
脳が働く時たくさんの血液を必要とし、その場所の血流が増える事が分かっています。
加齢あるいは運動不足、過食などの不健康な習慣によりこの血管も徐々に劣化していきます。
「脳梗塞」という病気はみなさん聞いたことがあると思いますが、これは脳の比較的大きな血管が詰まって脳が大きなダメージを受けてしまうものですが、実はあまり症状がないまま加齢とともに「小さな脳梗塞」が起こっている事があります。
頭のMRIを撮ると脳の中に小さな斑点がその所見として映ります。
このような脳血管の劣化を防ぐためにも適度な運動が推奨され、ややきつめの運動」を30分くらい続けることを習慣化する事で動脈硬化を防ぐ効果が期待できます。
特にウォーキングやスクワットなど足の筋肉を刺激する運動は体全体の血流を促進するために有効です。
アンチエイジングを考える時「血流改善」を中心に据えることが最も大事であると考えます。
理由その3
運動によって筋肉から「ご褒美物質」が放出される
ここ数年来「マイオカイン」と総称される物質が筋肉細胞から放出されることが話題となっています。
今のところ20種類ほどが知られていて筋肉から常時出ているものと運動すると出るものとがあるようです。
様々な論文が発表され、「マイオカイン」の癌抑制効果、うつ症状の改善効果などが報告されています。
それらの中で「マイオカインの働きで記憶力が高まる可能性がある」という論文も発表されてます。
運動時、マイオカインの一つである「カプテシンB」という物質が記憶を司る脳の海馬と呼ばれる部分の神経細胞を増やす働きをするとの報告があります。
実際行った記憶テストで、ある一定の運動をしたほうがいい結果が出たと報告されています。
この他にも運動時「IL-6」というマイオカインの一つである物質が大量に放出されメタボリックシンドロームの改善に有効であるという報告もあります。
運動する事で筋肉からご褒美がもらえるのはうれしいことですね。
この他にも運動によって記憶、認知機能を高め、不安、痛み、依存症などを抑える物質が脳からも放出される事などがわかっております。
この分野はいまとても研究がさかんに行われており今後も面白い報告がされるる事を期待しています。
テストなどを前にして机にかじりついて勉強している方も多いと思いますが、時間を作り特に下半身の筋肉に刺激をあたえる運動を取り入れることで脳の機能も高まることが期待出来ると思います。
運動を日常の習慣に取り入れ体も脳も元気にしていきましょう。
よい睡眠、よい運動、よい食事が健康の源泉です。
今後も健康づくりに頑張りましょう。
今日もありがとうございました。
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