ドラマレビュー『地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子』

Bonjour! ドラマ大好き東大院生のMartinです!


ドラマ大好きと言いつつ、最近ドラマの記事を全然書いていませんでした。

「お前、本当にドラマ好きなんか?」って感じですよね。笑

みなさんご存知の通り、最近はコロナ対策の関係でドラマの収録・制作が一時中断したので、代わりに過去のドラマが多く再放送されています。

僕もこの外出自粛期間中は、Amazonプライムなどで昔のドラマを観て楽しんでいました♪

そこで、今までに軽く100本以上のドラマを観てきた僕が、特にオススメする作品を紹介したいと思います!


今回紹介するドラマは、『地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子』(地味スゴ)です。

作品概要とあらすじはこちら↓

〈概要〉
制作▶︎日本テレビ
放送期間▶︎連続ドラマ:2016年10月〜12月、SPドラマ:2017年9月
キャスト▶︎石原さとみ、菅田将暉、本田翼ほか
原作▶︎宮木あや子『校閲ガール』シリーズ
脚本▶︎中谷まゆみ、川崎いづみ
〈あらすじ〉
オシャレを愛してやまない主人公・河野悦子(石原さとみ)は、憧れのファッション雑誌『Lassy』の編集者になるため、出版社・景凡社の採用試験を受け続ける。7回目の就活でようやく採用、晴れて編集者デビュー!…かと喜んだのも束の間、配属されたのはなんと校閲部。しかもその配属理由は、“河野悦子”を略すと“コーエツ”=校閲だから⁉︎ 編集部の華々しさとは程遠い、地味な校閲の仕事に、最初はやる気が出なかったコーエツも、いつしか校閲にのめり込むようになり…。さらには街で偶然ぶつかった折原幸人(菅田将暉)に一目惚れをして…。笑いあり友情あり恋愛ありの、観た人みんなが笑顔になれる、愉快痛快のお仕事ドラマ!


このドラマ、

大好きなんです。。。(ため息)


そもそも校閲というのは、本が出版される前の原稿を徹底的に読み、誤りを正す仕事のことです。誤字や矛盾点を指摘したり、固有名詞やデータなどの内容が事実と反していないかを確認したりします。出版される本のクオリティを陰で支える、いわば「縁の下の力持ち」的存在です

校閲は、目立つ仕事ではありません。むしろ、目立ってはいけない仕事なのです。なぜなら、校閲が目立つということは「出版物のミスが多い」ということを意味するからです。校閲のミスは、出版社全体のミスにもなりかねません。それだけに、校閲は責任重大の役目を担っています。

僕たちが日頃、安心して本を手に取って読むことができるのは、まさにミスがないからです。それは、紛れもなく校閲してくださる方々のおかげ。しかし、だからと言って僕たちが校閲という仕事に思いを致すことはほとんどありません。

つまり、校閲という仕事は本来、主役になり得ない存在です。にも関わらず、あえて校閲部員が主人公になっている。ここに、『地味スゴ』というドラマが作られた意味があります。


僕はまず、リアルタイムで観てめちゃめちゃハマりました。(ちなみに同クールにはあの『逃げ恥』も放送されていました)

そして先日再び観返して、やっぱりハマりました。(深いため息)


『地味スゴ』の何がそんなに魅力なのかというと、なんといっても主人公・コーエツのキャラクターなんですよね。

お洒落で可愛いというのも勿論ですが(だって石原さとみが演じてるんだもん)、何よりも自分が正しいと思ったことは決して曲げない、真っ直ぐな性格の持ち主なんです。


〈あらすじ〉でも書いた通り、コーエツは『Lassy』の編集者になるという確固たる夢を叶えるため、7回も景凡社の採用試験を受けました。(この時点ですでに「真っ直ぐ」!)

しかし配属されたのは校閲部。仕事内容は「地味」、同僚も「地味」。部長から「校閲部で頑張れば、いつか編集者への道が開かれるかもしれませんよ」とニンジンをぶら下げられて、ようやく重い腰を上げるコーエツ。

そして仕事を続けるうち、校閲という仕事がいかに重要で尊い仕事なのかに気づいていく。と同時に、コーエツと一緒に働く校閲部の仲間や周りの人間も、コーエツの熱血ぶりに感化されて、改めて自分の仕事と向き合うようになる。

それは、コーエツが校閲という仕事と「真っ直ぐ」に向き合い、良いところや楽しいところをどんどん発見していったからです。


コーエツみたいに真っ直ぐで猪突猛進な性格の人は、周りから見ればちょっぴり「ウザい」存在かもしれません。

けれども、それだけ前向きで誠実な人は、必ずや誰かの心を動かすーーそんなことを『地味スゴ』は教えてくれます。


それからもう一つ、『地味スゴ』が僕に教えてくれたことがあります。

それは、「陰で支えてくれている人に感謝することの大切さ」です。


校閲に限らず、僕たちの生活を陰で支えてくれている人はたくさんいます。

僕たちが毎日食べる野菜を育ててくれている農家の人、僕たちが毎日観ているテレビ番組を作ってくれている人、洋服を作ってくれている人、電車を動かしてくれている人…。目には見えない、たくさんの方々の支えがあって、僕たちの生活は豊かで便利なものになっています。

けれども日々の生活の中で、そうした人たちの活躍に思いを巡らすことがどれだけあるでしょうか。自分たちの「当たり前」を作ってくれている人たちに、どれほど感謝できているでしょうか。

『地味スゴ』を観て僕は、端から見れば「地味」に思える仕事が、実はどれほど「スゴ」くて尊いものなのかを、考えさせられたのです。



とまあ、『地味スゴ』の魅力を長々と語ってしまいましたが、結論。

とにかく面白い! 観たら幸せな気持ちになれる!

それだけ伝えられれば十分です。

これを読んで少しでも興味を持った方は、ぜひ観てみてください!



なお、今回の記事の画像は「みんなのフォトギャラリー」から、イラストレーター・Himeさんのものを使用させていただきました。オシャレでポップなデザインが、『地味スゴ』主人公・コーエツのイメージにぴったりだと思いました。Himeさん、ありがとうございます!


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