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#97 聖女(2014)-むしろ「悪女」であり「魔女」でもある広末涼子の際立ち
NHK紹介文
今でも時おり夢に見てしまう。あの人と過ごした17歳の夏を-。「君が大学に合格して大人になったら、私を恋人にしてね」。家庭教師だった女子大生の緒沢まりあが、高校生の僕に残した最後のメッセージ。そして、彼女は突然、僕の前から姿を消した。10年後、僕と彼女は再会を果たす。連続殺人事件の容疑者と、弁護士として。キミは、悪女なのか?それとも聖女か?せつなくも狂おしい究極のラブストーリー!
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究極のラブストーリーちゃうわ
犯罪の痕跡を残さずに、孤独な男性から次々と財産を搾取しつづける主人公・まりあを広末涼子さんが、高校時代からの恋愛感情を引きずりながら泥沼に堕ちていく弁護士・晴樹を永山絢斗さんが演じます。このふたりが醸し出す不幸感が圧巻でした。特に、まりあの幼少期の生い立ちが不幸過ぎて、直視できないシーンが続出します。
サイコパス・広末涼子
不幸な幼少期のトラウマを引きずっているとは言え、容赦なく搾取・詐欺を続ける姿に加え、婚約者のいる晴樹への恋愛感情を剝き出しにする姿、聖女プラクデセスの絵画に見入る姿など、インパクトが強すぎるのです。
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悲劇の結末<最悪の結末
春樹へのストーカー行為を激化させる中、まりあは被害者の妻(中田喜子)から刺されます。転倒した際に後頭部を強く打ち、失明したことに絶望し、入水自殺を図ります。徐々に海中に沈んでいく姿に狂気を感じました。
肘井基子<緒澤まりあ
戸籍上の氏名は「ひじいもとこ」なのですが、自分の過去を知らない周囲には「おざわまりあ」で通します。貧相な本名とハイソな通称のコントラストにこそ、主人公の葛藤が込められているように感じました。このドラマこそ広末涼子さんの代表作だと思うのです。