見出し画像

#65 義母と娘のブルース(2018)-新春SPは不要説

amazon 紹介文

主演・綾瀬はるか×脚本・森下佳子。綾瀬演じるキャリアウーマンの主人公が、娘を持つ男性と結婚し、母親になろうと懸命に奔走する日々を描いた10年間の物語

各種サイトの紹介文はFINAL祭り

ついにFINALにたどり着いたとは言え、原形をとどめていないサイトが多いのにガッカリ。このドラマの良さはすべて2018年度版に凝縮されています。というか、新春SPを繰り替えすたびに劣化したような気さえします。

この画像がベース

名作ドラマメーカー

脚本・森下佳子、演出・平川雄一郎、音楽・高見優によるドラマと言えば、『義母と娘のブルース』『JIN』『天国と地獄』が有名です。主演はすべて綾瀬はるかさんですので、名作カルテット、または、「綾瀬さんの良さを最大限に生かせるトリオ」と言っても過言ではないでしょう。特に2018年度版には、神がかり的な演出が施されていたように思います。

感動の第2話

みゆきちゃん(横溝菜帆)との距離を縮めるために、スーパーで亡き母親が得意とするレシピを当てるシーン、宮本さん(綾瀬はるか)と良一さん(竹野内豊)がニンジン嫌いのみゆきちゃんを応援するシーン、みゆきちゃんが花を宮本さんに渡すシーン、泣けましたね。

余韻が深すぎる第5話

みゆきちゃんを挟んで3人で川の字になって寝るシーン、キスをみゆきちゃんに阻まれるシーン、ウエディングの撮影に向かう宮本さんを優しい目で追う良一さん、泣けましたね。2巡、3巡と繰り返して見るほどに、余韻が溢れました。

演出の技巧が光る第6話

葬式や斎場で堰を切ったように泣き崩れる宮本さん、宮本さんの預金通帳を見て土下座するみゆきちゃん、四つ葉のクローバーを見つけて喜ぶふたり、泣けましたね。何よりも、自転車に乗れるようになったみゆきちゃんが木々を超えたあたりで、上白石萌歌さんに替わるシーンは圧巻でした。

伏線を見事に回収した第9話

後半の居酒屋のシーンも良かったですね。なにかとすれ違い続きの宮本さんと麦田店長でしたが、ふとしたきっけかけで、これまでの奇跡の連鎖を共有するシーンにジーンときました。ラストでプロポーズするところも良かったですね。あれが最終回でも良かったかなと思うくらいです。

主役はこの3人

繰り返される新春SPに乗り切れなかったワケ

本作の第5話で良一さんが退場し、最終話で麦田店長が完膚なきまでにフラれた時点で、このドラマのピークは過ぎたのです。確かにドラマのテーマは「義母と娘」の関係性でしたが、そうまとめてしまうには、竹野内豊さんと佐藤健さんの存在感が大きくなりすぎました。この3人の絡みが減った時点で、このドラマはブルースではなくなってしまったのです



いいなと思ったら応援しよう!