2023年、日本のソロジャーナルトピック
【こちらはソロジャーナル Advent Calendar 2023 12/22の記事です】
2023年の日本におけるソロジャーナルのトピックを攫ってみようという記事である。
4月、千年を生きる吸血鬼になるソロジャーナル「Thousand year old Vampire」発売
フロッグゲームズからティム・ハッチング著のソロジャーナル「Thousand year old Vampire」がリリースされた。
2020年エニー賞のベスト・ルール賞(ゴールド)ベスト・プロダクション・バリュー(ゴールド)プロダクト・オブ・ジ・イヤー(シルバー)を受賞している。
英語版のサイトの写真にある通り、コラージュのように写真や図版がくまなく配置されたデザインが特徴。
日本語版が出ているのはPDFのみだが、海外では物理書籍版が出ておりこちらの動画では書籍版を手に取り、めくっている。
https://www.youtube.com/watch?v=_PeLtwYRGoU
8月、放浪の旅人となるソロジャーナル「Her odyssey」発売
8月26日、マールストロムから「Her odyssey」がリリースされた。
商業パブリッシャーからのソロジャーナル発売は先述のフロッグゲームズからリリースされた「GRIMOIRE」「Thousand year old Vampire」に続き、3作目となる。
本作の表紙には「放浪者のためのソロジャーナル」とあり、「Odyssey」は長期の放浪、遍歴を意味する。
遊び方はトランプを1枚引き、スートごとに決められた【厄難】のキーワードからその時の旅路を発想し、カードの数値を難易度として、4面ダイスで行動の成否を判定する。ジョーカーが1枚出たら、「かりそめの故郷」2枚目が出れば「ほんとうの故郷」にたどりつき、旅は終わる。
9月、インターネット初のソロジャーナルのお祭り「長月ソロジャーナル祭」開催
9月には長月ソロジャーナル祭実行委員会により「長月ソロジャーナル祭」が主催された。
期間中は毎週Xのスペースで対談企画が行われるなど、大いに盛り上がった。「長月ソロジャーナル祭実行委員会」のXによれば、期間中に120件の投稿があり、ソロジャーナルの投稿作品は30作品にのぼった。
11月、堂々と二次創作プレイログを公開できる「二次創作ソロジャーナル集中月間」開催
九リ怪人さんにより二次創作特化型のソロジャーナル投稿祭が開催された。
こちらは二次創作のソロジャーナルプレイログを投稿するというもの。TRPGもだがソロジャーナルでも多くの場合キャラクターを一から作らないとなのではと思ってしまうかもしれないが、この企画は自分の推しキャラで二次創作をしてよいと後押しをしている。本企画では主人公を書き手が別のTRPGで使用したキャラクターや、特撮ドラマの登場人物にしたものなど、さまざまな人物を主人公にしたソロジャーナルのプレイログが見られた。
12月、ソロジャーナルAdvent Calendar 2023開催
そして本イベント、ソロジャーナルAdvent Calendarである。今年は去年より多く、延べ14人の書き手に恵まれた。
それぞれが記した、ソロジャーナルへの想いをじっくりとめぐってほしい。
ソロジャーナルを読む/書くときと同じく、あなたのペースで。