わんとワンの物語　0

年の瀬も迫った12月のある日、港湾センターに5匹の仔犬が産まれた。茶犬が3匹、黒犬が2匹。この5匹と親犬2匹を観察しているうちに、いつの間にか人間と犬との不思議な絆が芽生えていた。そこからわん（僕）とワン（犬）の物語が始まった。

この島では自分のことを方言でわんと言っています。なのでこの物語の一人称はすべて「わん」なので、ワンと混んがらがらないようにして下さい。

5匹はなぜこの地に産まれ落ちたのか。そしてどこに行こうとしているのか。親犬はどこからこの宇宙に来たのか。なぜここに来たのか。全てのものには遠い過去から今日までの物語があります。そしてそれは未来へと繋がっています。ワンファミリーの成長を観察しながらその物語を紡いでいきたいと思います。