★国語教師(68)

「教育」は教える、育てる、という意味でしょうね。

「指導」は進むべき方向を指差して生徒にゴールをしっかり認識させる、そしてその方向に生徒を導く、という意味かな。

吉田松陰という教師は現状幕府を否定し、新しい政治体制に国家を導く方向に生徒を方向付けた。生徒はみな、吉田松陰に感化されたわけです。洗脳と言っても良いかも。教育機関と感化、洗脳という行為は親和性が高いかもしれない。宗教団体と感化、洗脳という行為も親和性が高い。

感化、洗脳のため暴力を用いる例もあるのです。肉体、精神に痛みを与えて教えを生徒に深く刻み付ける。

プロ野球の故・野村監督はデータの大切さ、Logicalシンキングを選手に繰り返し説き、やはり選手を洗脳した。一番弟子の古田捕手はそれを十分に理解したうえで監督に昇進したわけです。しかし彼は野村監督ほどの成果は出せなかった。古田監督の何が悪かったのか、近いうちに調べてみたいと思います。

予備校の先生の場合、生徒の目標というか志望校が明確ですので指導の方向性を定めるのはそれほど難しくないかも。筑波大学を目指している生徒には筑波の過去問を提示して傾向、対策を教えてあげればいいわけです。非常に学習の幅が狭いですよね。筑波の受験に関係ないことは視野に入れる必要がないわけですから。

二浪、三浪の生徒は視野狭窄に陥る危険があります。受験勉強というのはあまり長い期間やらないほうがいいんじゃないですか。

僕の学校の場合、生徒の目指す方向性についてはけっこうバラツキがあるんですよね。学校始まって以来、東大、京大に合格した生徒はいませんし、早稲田、慶應に合格した生徒はごくわずかです。合格した全員をフルネームで言えるくらい。(笑)

野球部、サッカー部がありませんのでプロ野球、Jリーグを目指す生徒は皆無です。勉強Low、スポーツMiddle以下、これが僕の学校の生徒の平均値です。

大半の生徒はほとんど受験勉強が必要ない大学に行くか、就職する。そのような生徒に一体何を教えればいいのだろう。

僕は知能開発だと思うんですよね。社会人になってから逞しく生き抜くための知能開発。

そして基本コンセプトは

encourage

です。

encourageの意味は、励ます。

enという接頭語は「中に入れる」という意味です。enterという単語がありますよね。

enable(可能にする)

enrich(豊かにする)

empower(権限を与える)

enlarge(大きくする)

enが付くとなんだか前向きな感じになりますね。

courageは、勇気。

つまり、encourageは生徒の心に勇気を入れる、という意味だ。

素晴らしい!!(笑)

ラブ注入♪

ではなく、勇気注入。

石上先生は各生徒の欠点を探してそれを指摘、あるいは叱責し、自分好みの型に生徒を閉じ込めたい人。生徒は石上先生に叱られるのが嫌なので非常に活動が低下し、個性を殺します。いわゆる、死んだふり作戦です。(笑)

僕は生徒の長所を見つけてそれを褒める、励ます、encourageする。その教育方針を阿部先生、湯川先生が支持、絶賛してくれるんですよ。

生徒をencourageするためにはそれなりにエネルギーが必要なので自分自身がいつも元気である必要があります。だから家庭円満は必須条件です。幸い僕は睦美や息子たちと仲良しなので家庭の問題に心悩ますことなく、学校内での仕事に集中できます。

職場の人間関係で悩むこともないです。石上先生とは距離を置いて付き合っていますのでなんら問題ありません。

現代の先生たちは管理側からの細かい要求、父兄への対応などで雑事が多過ぎてキャパOverしてるんじゃないでしょうか。生徒をencourageするためのパワーを他の用事で吸い取られている。管理側は現場の先生たちが一人一人の生徒と余裕を持って接することができるよう、先生の業務負担を軽くしてあげる必要がある。先生たちのencourageパワーを増やす工夫、努力が必要です。公立については先生の残業代を増やすだけではダメで、各先生の業務内容をしっかり分析して大事なことをやる時間を増やす方向性を定める。アウトソーシングで解決できることもあるはずです。

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