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おばさんだけど、シャーマンです: 龍神と私の物語 第20章

第20章  星空の輝き

私の太腿のしこりはケアしてもらうことで、脚全体に広がることはやめて、だんだん中心部だけになってきたの。ただ、日によってはすごく激痛がはしる時があって、そのタイミングは全く予測できなかったわ。

東京に戻ってから、龍神に関わりがあると言われている神社仏閣にはあちこち行ってみたの。浅草寺、小網神社、江ノ島、箱根など数多くの場所に行ってみけど、どこにも特別な反応しないし、なんなら私の龍はすごく後ろの方で腕組みして動かない事をきめているようだったの。そんな旅をあちこちと続ける中で、虚しく感じるし、1人で空回りしているような気がしてきたの。「何焦ってるんだろう。もう諦めよう。ごめんね 龍の卵達。」

それから2年ぐらいすぎたかなぁ。体調は良くなって来たけれど、あまりスッキリしてはなかったの。実は、龍の卵の事もあきらめきれずに 手が空いた時にはネットで龍に関わるあらゆることを探し続けていたのよ。行ける範囲で様々な湖や、海へも行ったの。もちろん毎年の奈良旅行がてら、青龍のお宮があるの天河神社や 和歌山に近いところ、京都へも、リアルにアチコチ出かけて行ったの。 それでも受け取り手は現れなかったのよ。

ある日、PCの待ち受け画面でとても美しい星空が映し出されたの。クリックすると、沖縄のとある島の星空だと書いてあったのよ。とても美しくて、少し寂しい感じの星空だったわ。「あぁ、この島の名前はどこかで最近聞いたなぁ」それは新しく私のボディメンテナンス担当になった女性の先生が話していたんだわ。「沖縄来たらいいですよ。初めて神様が上陸した島があって、女性の味方の島なんです。私は大失恋した時、母からのおすすめで、その島で一日中泣いていたら、すごく気持ちが晴れて、前向きになったんですよ。」と話してくれたのだった。なんて素敵な島なんだろうとおもいながら、検索してみたら、「神の島」って出てきたの。沖縄の島々の中でも特別に尊い島で「沖縄を作った神様が最初に上陸した島」と書いてあったのよ。島の女性達は皆 神様のお使い、島の男たちは海で仕事をして 女達を支える。「こんな島だったら自分も浄化されて、龍の卵の受け取り手にも会えるかも。」なんとなく心にあかりが灯ったような気持ちがして少し嬉しくなったの。 でも、沖縄に行くとなると、日にちもお金もかかるし、その頃はTちゃんも忙しくて、ちょっと声がかけにくくなっていたので、沖縄でしかも小さな離島にいくなんて、夢のまた夢、という気がしていたの。
でも、毎日PCを立ち上げる度に出てくる美しい星空は 私の心をしっかり掴んでいたのよ。
「沖縄までの飛行機代はいくらなのかなぁ。ホテル代は? この島までの移動手段はどうするのかしら。島には泊まれるのかなぁ。移動のためにはどうすれば良いのかなぁ」など、寝る前に調べるのが日課になっていたわ。
ある夜、いつものように検索をしていたら画面の上に「最近、私、沖縄にしょっちゅう行っているのよ」という文書が目に飛び込んできたの。 「え?」驚いたわ!私の心の中を誰かが読んだのかと思ったのよ。なんの事?誰?

慌てて、メールファイルを開けて、差出人をチェックしたの。

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