「ゴールデンエイジ」ープロスポーツ界を目指し、ヤリ過ぎな我が子の行方? Part1
暫く、一生にこんなに忙しい時期があるのかと思う程、完徹の連続で、少しご無沙汰しました。最近、高齢者向けの話題が続いたので、今日は学習政策研究らしく、子どものスポーツに関して取り上げますね。
子どもの将来について、考えない保護者はいません。ただ、格差社会なのでやれることは何でも投資できる富裕層と、そう思っても、食べることにも事欠く、という親に分かれるのは前提として。
最近、大変幼い時期から、スポーツをやらせ、その為に全てを犠牲にして、子どもの体力の限界も考えられなくなる程、吞めり込む親御さんが少なくありません。彼らをそう駆り立てる一つの言葉が「ゴールデンエイジ」です。必ずしも何歳、と決まっている訳ではないですが、例えば絶対音感。私の場合、両親が3歳の時からピアノを習わせてくれたお陰で、1回曲を聴けば、すぐにその主旋律と伴奏ができます。
「絶対音感」はゴールデンエイジに鍛えておかないと、勿論、大人になってからギターやピアノは弾けるのですが、練習が必要ですし、音符も必須になります。同じことが、スポーツでも言われています。まだ明確な定義は無いのですが、W杯の影響か、「プロサッカー選手になりたい」という小学生が男子で1位になった、という調査結果が出ました。
日本のサッカーのレベルは、世界に比べると、W杯の予選を通過するかどうか、ですから野球のように世界一のWBCで優勝したり、東京オリンピックでも金メダルだったりするのとはレベルが違います。
しかし、私の生徒様のご家庭でサッカーを習わせている保護者の方々は少なくありません。サッカーと野球の違いは、野球は甲子園に代表されるように
学校単位での部活動として練習しますが、サッカーは地域のクラブに所属する、という点にあります。そのプロのクラブのU12に入るためのセレクション(小6の今がピーク)に吞めり込んで、周囲が見えなくなっている親御さんも少なくありません。
かつて中田ヒデという素晴らしい天才的なサッカー選手がいましたが、彼に憧れた世代が今、父親になって息子にサッカーをやらせています。それは中学受験より遥かに子どもにとって過酷であることに、気づいていないことが多いのです。
また、集団でやるスポーツなので、以前触れたように、有名K大付属の偏差値の低い小学校では、私の担当する生徒がまだ小3なのに、重要な試合のメンバーに選ばれた、と喜んでいたら。何と隣クラブに所属する同級生達がわざと小柄な彼を数人で手を伸ばして持ち上げ、膝が床に付くようにわざと叩き落とし、膝の半月板の骨折をさせたのです。今、プロサッカーどころか、成長期なので、まともに歩くのも難しくなった例もあります。
次回から、ある意味、中学受験より厳しい、スポーツでのセレクションのための、この話題を多角的な視点からみていきたいと思います。