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(一般の方向け)僕の夏バテ予防


夏バテとはなんなのか?

梅雨も明けましたね。
それにしても一気に暑くなって
ここ数日いきなり猛暑日が続いています。
ニュースでも報道されていますが、
熱中症の症状を訴えて病院の外来に来られる方も
急激に増えてきています。

ただ、個人的には熱中症よりも
夏バテ症状で困っている人の方が
潜在的にはとても多いのではないかと思っています。

多くの人は
夏バテ程度で病院に来たりはしません。
なんとなく食欲がない
眠りが浅く、熟眠感がない
仕事の意欲がわかない

など
いろいろな困りごとはあるにしても
病気とはいえない程度だからでしょう。
もちろん病院側としても
夏バテだから点滴してくれ!
と言われても困ってしまいます(^^;)

夏バテに特効薬は
一般的には(特に西洋薬には)あまりないのです。

漢方薬には
暑気払いとして使われていたものが
いくつかありますけどね。
それを知らない内科医の方が多いでしょう。

そもそも夏バテとはなんなのか?

自律神経の乱れという便利な言葉でよく解説はされますが、
自律神経の乱れってなによ?と言われると
僕はうまく説明できません。

もちろん、
血液検査にも異常はないし、
詳細なメカニズムも不明です。
(少なくとも僕の中では)

ホンネを言うと
自律神経がどうのこうのと
したり顔で解説している医師は
僕はあまり信用しません。

"自律神経"というものの定義が
そもそも曖昧で漠然としていて
なんだか説明しているようで何も説明できていない
そんな気がするからです。

それならまだ、
交感神経系、副交感神経系の調節作用が
なんらかの要因で不具合を起こす

と言ってくれた方が納得できます。

そこによくわからない
"ホルモンバランス"やら
(人間の恒常性の維持には百種類以上のホルモンが関与している
のですが、そのうちどれなんでしょうか?)
"電解質"やら
(血液検査では異常が出ない電解質の異常ってどの項目なんでしょうか?)
で解説しようとしているので、
曖昧な定義のものを曖昧な解説語句で説明したようになっている
=つまり理論的には何の説明にもなっていない
と思うからです。

一方で
東洋医学での夏バテの定義は
かなりしっかりとしています。

しっかりとしている、というのが
西洋医学的なエビデンスに基づいていないので
それを理由に否定する人も多いのですが、
そもそも理論体系が異なるものだから
東洋医学の概念を西洋医学で説明しようとするのには
研究が進んでいない今の段階では
相当難しいだろうと思います。
経済学者がマクロ理論とミクロ理論で対立し続けるのと同じです。

もちろん盲信は危険ですが。

話がそれました。
東洋医学の中での夏バテ
夏の暑さで汗をかいて
"気"が出て行って"気虚"の状態になり
湿気のせいで
"水"が滞ってうまくさばけない状態になっている
と解釈されています。

解説になっていないですかね(^^;)?

これをもっと詳しく解説することは
未熟者の僕には無理なんですが、
僕の夏バテ対策は
この東洋医学的な知見から
成り立っています。

”脾”の冷えに気を付ける

夏になるとどうしても汗をかくので
"気"が抜けていきやすい
それを補うには
食事から"気"を補充する必要がある。

でも
どうしても暑いと
クーラーのがんがん効いた部屋で
冷たい飲み物をのみ、
そうめんや冷やしうどんを食べ、
アイスを食べて
スイカやきゅうりなど瓜科の食べ物を多く口にする

ようになってしまいがち。

そうすると、
胃腸の温度が急激に冷えて消化機能が落ちてしまい
食欲低下につながりがち
です。
いわゆる"脾の冷え"です。

"脾"とは現代で言う胃腸のことですから
"脾"を冷やして食欲低下や消化機能が落ちると
"気"を補充できなくなる。

僕は漢方の師匠にそう教わりました。

僕が実践していること

日常診療に漢方を取り入れ、
このことを教わって以来、
僕は"脾"の冷えに注意してきました。

もともと僕は
長身細身で
そんなに体力がある方でもなく

職場も病院で年中空調が効いた環境
過ごしているせいもあるのかもしれませんが、
(虚証といいます)
注意して過ごすことで
"夏バテ"をすごく強く自覚することは
すごく少なくなりました。

もちろん寝不足や遊びすぎで
バテることはありますが(笑)

具体的に
僕が実践していることは
以下の通りです。
・毎日ではなくてもしっかり湯船に浸かる
・サウナに行く
・瓜科のもの、体を冷やすものはなるべく控える
・ビールの飲み過ぎに注意する(ビールは"脾"を冷やす)
・しょうが、しそ、豚肉など胃の働きによく体を温めるものをとる
(特に生姜は年中すごい量を食べています)
・エアコンの温度は暑くても25度くらいまでにしておく
・涼しい場所では、温かい飲み物を飲む

・涼しい時間帯に体を動かす
・少し変だなと思ったら早めに体にあった漢方薬を飲む

けっこうありますね(^^;)
要は
適度に運動して汗をかき
体を冷やすばかりにせず温めたりもして
胃腸を冷やさないように口にするものに注意して
胃腸を元気にする食材を積極的にとる
過ごす

と言うことになります。

ちなみに漢方薬は
補中益気湯
を愛用していますが、
清暑益気湯
麦門冬湯

なんかもいいみたいですね。

みなさんも、気をつけていることはありますか?

それでは、また。


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