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ギランバレー症候群の治療は?
第3回内科専門医試験でも問われたギランバレー症候群の治療についてです。
前回までで概要と検査についてご説明しました。
Guillain-Barré症候群って?|Dr. タワマン (note.com)
ギランバレー症候群の検査は何があるか?|Dr. タワマン (note.com)
治療は①免疫グロブリン療法と②血液浄化療法の2つになります。
その他自律神経障害(頻脈・血圧の乱高下・麻痺性イレウス)や血栓予防に注意します。
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基本的にギランバレー症候群と診断すれば治療は行いますが、ガイドラインにはFunction Gradeで分類した適応が一応決まってます(あまりこれに従ったことはありません)。
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血液浄化療法は単純血漿交換のみ経験があるので記載します。
腎臓内科の先生との相談になりますが、置換液の目安は体重10kgあたり5%アルブミン液250mLを1本としてます(体重60kgなら6本:5%アルブミン液1500mL)
回数も2回または4回となってますが、フィブリノゲンやIgGの値なども鑑みながら行います。
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免疫グロブリン療法は5日間の点滴で行います。献血ベニロン-I®が保険適応となっております。
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治療効果についてははっきりとした差異はありません。私見としては人工呼吸器装着のような重症例には血液浄化療法の方がいいのかな、と思っておりましたが特段差はないようです(別稿でまた述べたいと思います)。点滴でできる簡便さや血圧の乱高下を嫌う特に高齢者は免疫グロブリン療法が選びやすいと思います。免疫グロブリン療法が問題となるIgA欠損症・腎障害・脳心血管障害合併例には血液浄化療法が選ばれるようです。
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また予後について患者さんにご説明する際にはmEGOSを用いています(近畿大学へ抗ガングリオシド抗体の測定依頼を出すときにmEGOSは測定します)。
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最後までご覧いただきありがとうございました。