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脳神経内科医はパーキンソン病治療をどうやって始めているのか?
前回はパーキンソン病の概要について述べました。
パーキンソン病の概要|Dr. タワマン (note.com)
今回はパーキンソン病患者さんにどうやって治療を始めているか書いてみました。主に治療の中心になるL-dopaについてです。
パーキンソン病の治療薬は非常に多岐にわたり、私自身も全部は使ったことはありません。次回と合わせて主要な薬は網羅できるようにしています。
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パーキンソン病と診断したらまずL-dopaを少量から内服させて忍容性を確かめてから300mgくらいまで増量させます。あまり効きにくい患者さんについては600mgくらいまで試します。ドパミン節減効果を狙ってMAO-B阻害薬も入れています。
私自身は早期パーキンソン病患者さんにはドパミンアゴニストは使っておりません。
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下記が私のパーキンソン病治療の全てになります。色々な先生に聞いた最大公約数となっております。
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よほどの軽症でない限りはL-dopaを早期より導入しております。
イタリアとガーナの研究(Brain 137:2371, 2014)からもL-dopaを早期から導入しても運動合併症の発症率は変わらないこと、L-dopaはADLを向上させることから早期から入れた方がいいと思ってます。
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L-dopa/DCI合剤は2種類あります。早期はあまり使い分けについてこだわっていませんが、進行期になると微妙に使い分けてます。
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進行期には800-1000mg程度まで増量します。パーキンソン病患者さんはwearing-offを嫌うので、L-dopaを欲しがりますが、行き過ぎたonもよくないので、「しっかり動ける時間をまずは8時間作りましょう」とお伝えしております。
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以上が私が考えるパーキンソン病治療(L-dopa)でした。
最後までご覧いただき、誠にありがとうございました。