ギランバレー症候群の検査は何があるか?
前回はギランバレー症候群の概要についてお話ししました。
Guillain-Barré症候群って?|Dr. タワマン (note.com)
病歴・神経診察だけでは非常に診断が難しく、検査も必要となってきますので、そのご紹介となります。
まずは電気生理学的検査であり、その中心は神経伝導検査となります。
診断の補助や病型の決定に重要となります。
前回病型について脱髄型と軸索型があることをお伝えしました。
その鑑別には様々な基準がありますが、古典的なものではHoの基準があります。
AIDPではDLの延長が必須となります。この時期ですが、病初期ではなく、回復期(3-7週程度)に最大となります。これが後述するAMANでの病初期にみられる一過性のDL延長との鑑別点となります。一般的には肘部での障害が多いとされます。
また神経伝導検査では感覚神経障害も85%程度で認めます。
正中神経・尺骨神経SCSよりも腓腹神経SCSでは正常所見が多いことから"abnormal median & normal sural" patternが重要です。
また軸索型では基本的には振幅の低下のみですが、一過性の脱髄様所見を認めることがあり、"reversible condction failure"と呼ばれ、非常に重要です(神経内科専門医試験で聞かれるかもしれません)。
また、髄液検査では蛋白細胞解離が有名ですが、病初期は蛋白の上昇がみられないこともあります。軸索型に低めな印象があります。関連はないとされていますが、蛋白上昇が強いほど重症度が高い印象があります。
今回は神経内科専門医試験に寄った話になりますが、内科専門医・総合内科専門医試験受験予定の先生で、特に脳神経内科医がどのように診断しているかを知っていただけると幸いです。
最後までご覧いただき、誠にありがとうございました。