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臨床医が紹介する日本のスタートアップ技術(第10回)境界のない医療を目指す、Antaa(前編)

Antaa Slideがきっかけで進化したサービス


(出所:アンター株式会社)

私たち医師は、一通りの医学的知識を学び、医師国家試験を通って医師となり診療にあたっています。しかしながら、誰しもが医師になったからといって何でもわかるわけではなく、初期研修2年を学び、それぞれの専門性を持って診療にあたっています。その中で、既存の医学の習得だけでなく、常に医療が進歩していることから、知識のブラッシュアップも必要になります。更に、学会に所属し、珍しい症例を学会で発表したり、論文を執筆したり、各診療科のエキスパートの医師の講演を聞いて学んだりということを日々する必要があります。

しかしながら、医師として医療にあたっていると、平日も帰宅が遅くなったり、休日に出勤せざるを得ないことも珍しくありません。そんな合間に学会や講演会、勉強会に参加するのはなかなか大変です。もしわざわざ遠方から現地に行って参加しなくても、様々な勉強会に参加できるような場があれば参加したくなりますよね。コロナ禍で会場開催が難しくなり、web講演会が増えました。また違った方法で学ぶ機会も必要になってきています。

こういった「違った方法で学ぶ機会」の一つに、私がよく利用しているAntaa Slideというサービスがあります。Antaa Slideはスライドを共有し、知識をつなぐ場を提供してくれます。医師の学会や研究レポート・勉強会の発表資料をシェアし、互いに教えあい共に学ぶ場所なのです。そして、このサービスを提供している企業が、「医療の境界をなくす」をVisionとしているAntaa社です。

例えば、私は昨年からのコロナ禍でめまぐるしく変わる新型コロナウイルス感染症の知識の確認や勉強のために、神戸市立医療センター中央市民病院感染症科の黒田浩一先生のスライド(COVID-19の治療update 2021年7月版 | Antaa Slide) を拝見し、勉強させていただいていました。黒田先生は多くの論文データからエビデンスをわかりやすく示してくださり、up dateもしてくれますので、まめにチェックしていました。このように身近に感染症科医が不在でも正しい医療情報しかも最新の情報が共有され、学ぶことができるのです。

(出所:アンター株式会社)

今回、私はAntaaの代表である中山先生に、次の質問をお伺いしてみました。「これまで御社のサービスは、症例について実名で医師同士で相談し合うAntaa QA、動画で学べるAntaa Channel、スライドシェアのAntaa Slide、そしてAntaa Academiaと発展しています。その発展は、伝達コンテンツの拡大 (LINEから掲示板、動画、プレゼン内容へ)や、医師の意思決定課題対象の拡大 (症例検討から医局内提案、そして医局内マネジメント) へと増えていますが、このサービス発展の着想は、何がきっかけだったのでしょうか?」

中山先生の回答は、次回「境界のない医療を目指す、Antaa(後編)」で紹介いたします。

(次回に続く)


【出典】

この原稿の執筆に際し、掲載企業からの謝礼は受けとっていません。


株式会社シーエムプラス「LSMIP」から許諾を得て転載する。
境界のない医療を目指す、Antaa(前編) | LSMIP

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