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【本日のTips】薬剤に誘発される起立性低血圧
ハイライト
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起立性低血圧とは
起立性低血圧は「直立姿勢をとってから3分以内に収縮期血圧が20mmHg以上、または拡張期血圧が10mmHg以上低下すること」と定義されます
高齢者の30~70%が罹患していると推定され、一般的な薬剤の使用と関連しています 250以上の薬剤が起立性低血圧と関連しているとも言われます 薬剤以外には貧血(鉄欠乏だけでなく何らかの出血)やパーキンソン病なども誘因になります
代表的な薬剤
降圧薬:ACE阻害薬またはARBは、プラセボと比較して起立性低血圧となるオッズを22%増加させたという報告があります
α 遮断薬:主に前立腺肥大症で処方される薬です プラセボと比較して起立性低血圧を増やす傾向にあることが報告されています
β 遮断薬:高血圧や心不全などで使用される薬です プラセボと比較して起立性低血圧となるオッズを最大6倍に上げる可能性があります
この薬剤を飲んでいるから安易に薬剤性と判断するのは危険です
致死的な疾患がないか評価し、薬剤性と診断してよいか検討する必要があります