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core curriculum 2 (Evaluation and Management of Resistant Hypertension)

今週は難治性高血圧へのcore curriculumを読みました。最初が2なのは、1をすでにXで投稿してしまっているからですね。また、1もnoteにしておきたいところです。

腎臓内科医をやっていると血圧の管理に難渋するというのはよくあることですよね。

今回刺さった点は以下です。
・白衣高血圧を減らそう
・5種類以上の薬がある人は服薬アドヒアランス不要
・2次性高血圧は、原発性アルドステロン、睡眠時無呼吸、腎動脈狭窄
・原発性アルドステロン症の検査時に降圧薬はやめなくてもある程度わかる
・MRAは考えておくべき選択肢

血圧が高い人を見ると、血管保護のために降圧剤を処方するというのは医師であればよくあることかと思います。降圧剤3種類でもコントロールできないものを難治性高血圧と呼びます。

我々普段血圧を診察室で測定して薬剤調整しますが、白衣高血圧は意外と多いようです。お医者さんというだけで少し緊張するものなのだと。確かに幼少期に病院へ行くと背筋が伸びていた気がします。日本では、自宅での血圧手帳の文化があるため白衣高血圧の割合は抑えられていると思います。

個人的にはっとさせられたのは、血圧測定の手技で簡単に血圧が上がって出てしまうということです。もう少し丁寧に診察室で測定する時は丁寧にやろうと思いました。

ところで、難治性だなと思う時は3割くらいは怠薬がある印象です。前述の白衣高血圧と一緒で医師の格好をすることの功罪のようなものを考えてしまいます。本当に降圧剤を飲んでいるかは、確認ポイントなのでしょう。

2次性高血圧症というと沢山医学生の時に勉強はしますがまず3つ覚えろとのことです。原発性アルドステロン症、睡眠時無呼吸症候群、腎動脈狭窄症のようです。

腎臓内科医をしていると、大抵ARBが投薬されています。そのため、原発性アルドステロン症の精査でレニン・アルドステロンを測定しても誤差があるかと思っていましたが、予測は可能とのことです。確かに、レニンが抑制されていればARBを中ししなくても良い訳です。(ARBを飲めばレニンは普通上昇する)

腎動脈狭窄であれば腎動脈エコーでしょうか。腎動脈でのPSV上昇を確認するなどしましょう。ただ、大規模RCTで動脈硬化性の腎動脈狭窄に対してのカテーテル術は効果が乏しいということになっています(とはいえ、効く人がいるのも体感であるため患者選択が難しい)。

また、難治性高血圧症に対してMRAを選択肢として押しています。原発性アルドステロン症が多いことからのようです。

Cluett JL, William JH. Evaluation and Management of Resistant Hypertension:
Core Curriculum 2024. Am J Kidney Dis. 2024 Sep;84(3):374-387.

https://www.ajkd.org/article/S0272-6386(24)00793-5/fulltext


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