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第0回腎臓内科勉強会スペース


以下は8月19日(月) 22時からのスペース勉強会の内容です。(一部改変)


チャラくな医 専門医

joslerの犬 専攻医

すみっこ研修医 研修医


チャラ:腎臓内科勉強会スペース第0回始まりました。司会進行のチャラくな医です

犬:専攻医をしていますJoslerの犬です。

すみっこ:研修医のすみっこ研修医です。

チャラ:第0回ということで試験運用の意味合いもありますけど、折角のSNSでの繋がりを使って、日常で疑問に思っていることをここで共有しようというプラットフォームになります。会としては1時間程度で、前半には前の回で出た疑問の回答を一定持ちよる。後半は疑問を作っていく。そんな会に出来ればと思っています。早速ですが、犬君は最近外来でAKIをうまく治療できて良かったってXでポストしていたよね

犬:腎臓内科にとっての日常かもしれませんが、利尿剤内服でCreが上昇していた症例でした。利尿剤を中止して良くなったのですが、フォローの外来での検査結果見るまでドキドキしました。ただこういう時に、入院でみるか、外来でみるか難しいなと思うんです。

チャラ:そうだよね。入院しなくていいなら、外来で見たいもんね。

犬:AKIのスクリーニングで提出している結果も時間がかかって帰ってくるので。。。次の外来のタイミングとかも難しいなって思います。

チャラ:1週間では詰まりすぎかな、とか悩むよね。

犬:原因も1対1で分からない部分があって難しいです。FENaとかFEUNとか使いはするのですが、どこまで使えるのかも難しいです。

チャラ:すみっこは利尿剤で腎機能が悪くなるって経験はある?

すみっこ:私自身の経験はないですけど、循環器内科でそういう話は確かに聞きました

チャラ:溢水で利尿剤を投与したら腎機能が悪くなりましたって良くある話ではあるんよね

犬:腎臓内科としては急いで利尿剤入れる必要あるんか、と思ってしまうことも時々ありますけど、そこは難しいところですよね。

チャラ:利尿剤で腎機能が悪くなる原因がわからないんよね。一般的には利尿に伴う脱水とされているけど、ふらふらになるような脱水のイメージはなくて、ホンマに脱水なんか?という疑いはある。でも、利尿剤の使い方って確かに難しいところよね

犬:あと腎機能が悪い人への利尿剤の投与も難しいです。Cre×15mgを投与するといいよって習ったこともありますけど、皆さんどうしているんでしょうか

すみっこ:経口か静注なのかも違いますよね。バイオアベイラビリティが違うって聞きます。経口だと静注の2倍必要だって言いますよね。あと、静注と持続にするかの違いも。

チャラ:確かにこの辺の使い分け難しいよね。チャラくな医はルートが24時間繋がっているのはADL下げるかなと思ってできるだけ静注にしているかな。

犬:利尿剤が反応しているかどうかをどうみるかも難しいです

すみっこ:ネフローゼとかで利尿剤を入れて反応しているかどうかとか調整とか難しい印象です。

チャラ:これも気になるところだよね。どうやって利尿剤を調整するか。尿Na、尿量、体重とか色々見るところあるけどどう使うか難しいね。

犬:フロセミドってバイオアベイラビリティに差があるじゃないですか。それなら差がないトラセミドとか他の薬にしないのかなとかも疑問ですよね。

すみっこ:フロセミドの内服が静注の2倍量いるとかはよく聞きますけど…

チャラ:すみっこはトラセミドとか、アゾセミドって聞いたことある?

すみっこ:なんとなくは聞いたことありますけど、あまり使わないですし、使い分けとか知らないです。

犬:僕もフロセミド、アゾセミド、トラセミドの使い分けはよく分からないです

チャラ:フロセミドはバイオアベイラビリティーにかなり差があるんだよね。20-80%とかそのレベルで。なので、平均すると50%になるから、静注の2倍いるって考え方なんよね。ただ、チャラもアゾセミドはじんわり効くループくらいの認識しかないかな。具体的な使い分けまでは踏み込めてないな。

犬:フロセミドだとすごくKが下がる印象もありますけど、実際どうなんでしょうかね。

チャラ:使い分けは難しいよね。すみっこは他に利尿剤についてコメントある?

すみっこ:あと、腸管浮腫とかあると静注にしているイメージです。吸収が悪いからでしょうか。

犬:ある程度引き切ってから内服にするイメージですよね。

チャラ:確かに腸管浮腫あると、静注から始めていくよね。利尿剤だけで沢山疑問があることがわかったね。


すみっこ:私からも質問良いですか!電解質の補正がすごく難しいなと思っています!低ナトリウムとか、低カリウムとか!

犬:確かに難しい。。。

すみっこ:計算式使って補正とかするんですけど、全然うまくいかなくて

犬:体液量の評価とかも難しいですよね。。。

チャラ:これは本当にそうで、腎臓学会で聞いた話だけど、国際的な有名な先生たちが「低Naの補正は長年の経験がいるからアルゴリズムにするの無理」って言ってたらしいよ。

すみっこ:そうなんですね!!

犬:3%食塩水の使い所とかも難しいですよね

すみっこ:水中毒だと補正いるのかな?とか思ってしまいます

チャラ:この辺も色々な先生の話を聞きたいよね。上手く計算すると尿量が1Lを超えると、大体補正上限まで上がっているって聞いたことがあるかな。うろ覚えだから正確なものを見せないといけないけど。あとは、急に希釈尿が出て上がりすぎちゃうってのが難しいところだから、デスモプレシン製剤を使うって考え方もあるよね(保険的な問題はあるけど)

犬:尿崩症の患者さんにデスモプレシン製剤使ったことありますけど、点鼻でもよく聞きますよね


チャラ:すみっこは他に疑問とかある?

すみっこ:すごく広い範囲ですけど、降圧薬の選択難しいです。

チャラ:確かに難しいよね。薬沢山あるもんね。犬君はどんな感じで使っている?

犬:どうしてもカルシウム拮抗薬が多くなってしまいます。二次性のスクリーニングとかしないといけないかなと思ってしまうので。あと、やっぱりカルシウム拮抗薬だと下がってくれる印象もありますし。

チャラ:確かにカルシウム拮抗薬は使いやすいよね。尿蛋白とかあるとARBはやっぱり考えるけど、使い方難しいよね

犬:ARBの強さとかもよく分かっていないですよね。

すみっこ:薬沢山ありますもんね。。。

犬:アルファブロッカーで上手くいったことがあって、使うこともありますけど、他にも色々ありますよね

チャラ:最近だとARNiも出てきているもんね

すみっこ:循環器が使っているイメージです

チャラ:心不全で使うイメージではあるけど、高血圧も保険は通っているよ

犬:ARNiでコントロールできない人はいないイメージですね

チャラ:よく効くよね。ARNiの高血圧に対する使い方とかもよく分かっていないよね

犬:あと、腎臓内科をやるようになって、血圧にボリュームのイメージがつくようになりました。ボリュームが多いから血圧が高いってあまり考えていなかったので

チャラ:確かに腎臓内科あるあるだよね。まず除水して血圧を下げようってのは。すみっこはボリュームと血圧のイメージある?

すみっこ:腎臓内科ローテしている時は、透析の人の血圧が高いとドライウエイトが甘いのかな、、、とかは思っていました。けど、救急だとそういうことは考えないですね

チャラ:(爆笑)

犬:(爆笑)

チャラ:確かに!救急であんまりそういうことは考えないよね。

犬:逆はありますけどね。血圧低い人にボリュームが足りないとかは考えますけど。

チャラ:その通りだよね。救急で思い出したけど、今日大動脈解離の降圧剤の選択のポストがバズってたね。

犬:ああ、降圧に何を使うかですか。

すみっこ:私Ca拮抗薬だと思っていました

チャラ:チャラはβで昔習っていたからCa拮抗薬が多くて少し驚いたんだよね

犬:大動脈解離の降圧剤の選択よくわからないですね。個人的には疼痛コントロールもすごく重要なのかなとか思って見ていました

チャラ:確かに!疼痛コントロールも難しいよね

すみっこ:でも正直すぐ心外の先生を呼んじゃいます

犬:それはそうだよね。

チャラ:Ca拮抗薬使いやすいもんね

すみっこ:あとCa拮抗薬ってL型N型とかありますよね。腎保護作用とかあると重いんですけど、使い分けがわからないです

チャラ:シルニジピンとかだよね。チャラは漢は黙ってARBでやってしまっているな

犬:色々あってよく分からないですよね

チャラ:これも聞いて見たいね!

犬:どうしても腎機能ごとで血圧の管理の仕方も違っていてここら辺も降圧薬の使い方を難しく感じます

チャラ:透析の人、透析間近の人、動脈硬化バリバリの人、色々おられるもんね

犬;透析間近の人とか本当に難しいです。


チャラ:他聞いてみたいこととかあるだろうか

犬:Creが上がってきた時に透析をいつ開始するのか難しいですよね

チャラ:どう考えているんだろうね

犬:都会、田舎両方で診療したことありますけど、田舎だとどうしてもギリギリまで粘るんですよね。

チャラ:すみっこさ、国家試験で透析導入の基準にCreあった?

すみっこ:そういえばなかった気がします

チャラ:けど、実際はCreも結構見て開始することはあるんよね。チャラは症状で開始の基準を決めているけど、他の先生たちがどうしているかは気になるところよね

すみっこ:透析を行わない予後とかも私は気になります。保存的腎臓療法のやり方とかも。

犬:CKM(保存的腎臓療法)知っているんだ!?

チャラ:研修病院でみたの?

すみっこ:どうしても急性期病院なので最終的には転院になってしまったんですけれども、CKMでどういう経過をとっていくのかとか気になります。

犬:先輩には日本だとこちらから透析をしないという選択肢を提示するのはリスクだからやめておいた方がいいと言われたことがあります

チャラ:どうしても日本だと透析やる方向になるよね

犬:なので、確かに経験がないからCKMについても知りたいですね。


チャラ:さて、そろそろ1時間でお時間ですね。今日は色々な疑問が出たので、これらの疑問をベースに9月から第一回を開始したいと思っています。最後に疑問聞いておきたいことありますか!?


すみっこ:以前使用していたのはダパグリフロジンが多かったのですが、最近エンパグリフロジンもよく見ます。何が違うんですか??

チャラ:(やべ、これ分からんぞ)犬くん、どう思う?

犬:これは分からないですね

チャラ:(観念するか)ちょっと違い分からないな。これも課題にしておこうか!大体1時間が経ちました。沢山質問とか課題が出ましたね!フォロワーさんの力をお借りして少しずつ解決していこう!今回はこの辺でお開きとさせていただきます。

チャラ:それでは司会のチャラくな医と

犬:専攻医のjoslerの犬と

すみっこ:研修医のすみっこ研修医でした

三人:ありがとうございました!!

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