【心得20】メスは治療であり、侵襲である
はじめに
メスは手術道具の一つであり、
メスによる皮膚切開から手術が始まる。
現在、メスを使わずに行える腹腔鏡手術が増えているが、
それでもやはり、メスは今でも外科医・手術の象徴である。
今日は、そんなメスが持つ二面性について書いていきたいと思います。
治療的な側面
先ほど話した通り、メスは手術を始めるための道具であり、
外科医はメスを使って患者の中にある治療すべき臓器・組織に到達することを目指す。
CT・MRIなど、画像検査によって体の中にある病気が、どのような原因によるものなのか?病気がどのように広がっているのかを調べることができるようになった。
ただ、それでもやはりメスがなければ、外科医が病変(病気により変化を来たしている臓器・組織)にたどり着くことはできないし、病変を患者の体から取り除くことはできない。
メスは医師が行う治療の象徴なのだ。
侵襲的な側面
ただ、メスにはもう一つの側面がある。
体を傷つける道具である、と言うことだ。
皮膚を切る道具であるし、臓器・血管を傷つける道具でもある。
医師には患者に余計な傷をつけないことが求められるし、
必要な治療を行ったとしても、“メスを使う“ということ自体が、
患者にとっては侵襲となり、痛みを伴う。
医師はそのことを忘れてはいけない。
精神科医のカウンセリングにも二面性がある
精神科医に限らないが、医師が行うカウンセリングにも二面性がある。
話をすることにも、話を聞いてもらうことにも治療的な意味があるし、
医者の一言で救われることもある。
ただ、逆もまた然り。
話をすると言うことは辛い記憶を呼び起こすことに他らないないし、
話すために思い出すことが逆にトラウマになることもある。
医者の一言で傷つくことも珍しくない。
カウンセリングによって最終的に治療がうまくいったとしても、
手術後に痛みが増すように
その過程では痛みがますこともあるのです。
治療がうまく進んでいたとしても、そこには痛みがあることを
手術を行い・治療を行う医師は理解している必要があるのだと思っています。
ではまた明日、
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