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肌質にあわせたスキンケアを

こんにちは、美容皮膚科の松元です。
今日は自分の肌質ちゃんとわかってる?というお話です。

何を今更と思われるかもしれませんが、肌質って必ずしも一定ではなく、環境によって変わるものです。年中通して同じスキンケアを使用していますか?夏と冬では外の湿度も受ける刺激も異なります。

肌質は水分×油分で表される

水分、油分の量で乾燥肌、普通肌、脂性肌、乾燥型脂性肌と4つに分けることがあります。
あれ?混合肌じゃなくて?と思われた方が多いかと思います。
これまで混合肌と言われていた概念は、部位によって脂性肌と乾燥肌が混在している状態をいいました。
しかし誰しも顔の中心部は脂性の度合いは強く、ほとんどの人が混合肌になってしまう可能性があります。そのため今回この概念は一度忘れます。

それぞれの肌質の特徴

▼乾燥肌▼

☑︎乾いていてカサカサ、ときに粉を吹いたりする
☑︎毛穴は小さく、開いたものは鼻の先だけ。
☑︎脂浮きや吹き出物が少なく、化粧崩れが遅い
→角層水分量が減少しており、良い角層ができていない状態

▼脂性肌▼

☑︎肌がテカっている
☑︎毛穴が目立つ(とくに鼻周り、顎、眉間)
☑︎平常時に赤ら顔
☑︎肌荒れしやすい
→皮脂量に対して水分量が少ない状態

▼乾燥型脂性肌


☑︎皮脂が固まり角栓になりやすい
☑︎角栓で皮膚表面がざらざらしている
☑︎皮脂量が多いが皮膚表面で広がらず乾燥している
☑︎キメが荒く乱れている
水分が足りない代償として皮脂を分泌している状態

>皮脂量に対して水分量が少ない
>水分が足りない代償として皮脂を分泌している

どちらも水分が足りないと言っていますが全く視点が異なることがわかりますか?

また、乾燥型脂性肌の説明を見ると、結局のところ従来の「混合肌」を指しているように見えますね。
最終的に指しているものは一緒になるのですが、一口に「脂性肌と乾燥肌が混在しているもの」というと多くの人がミスリードされてしまいます。
皮膚の特徴、とくに毛穴に注目することで正しい肌質を見極めることができるかと思います。

目指すべき普通肌とは

水分量と皮脂量が整っている状態、キメが細かくツヤがあり、毛穴はみえない状態が普通肌です。
普通という言葉とは裏腹にめちゃくちゃハードルが高いと思います。
かつ綺麗な肌を定義すると「炎症や赤みなどの皮膚トラブルがなく、潤いに満ちた肌」を指します。
潤いについては以前保湿の回で触れたとおりですが、結局のところ目指すのは十分な潤いがあり、皮脂が適切な量コントロールされている肌になります。
足りないものは補い、過剰なものは抑えていきましょう。

それぞれに合わせたスキンケアを

肌質について説明していきましたが、それぞれに合わせた水分と油分のコントロール方法を一例としてあげていきます。

▼脂性肌▼ ⇒ 油分を抑える
洗顔は朝晩しっかりと。油分の多いクリームよりも乳液程度でさっぱりと仕上げましょう。
皮脂を抑える成分ビタミンCなどを取り入れましょう。

▼乾燥肌▼ ⇒ 水分、油分を補う
無理して朝晩洗顔しなくても、あまり汚れがないときはぬるま湯で流す程度でOK。
しっかり水分を補給した後にクリームなどでしっかり油分を補いましょう。
アミノ酸やセラミド配合のスキンケアがおすすめ。

▼乾燥型脂性肌▼ ⇒ パーツごとにケアを変える
乾燥しやすい部分の洗い過ぎには十分注意しながら、脂っぽい部分はしっかりと洗顔する。
過剰な皮脂をしっかり取り除くとともに、しっかり水分を補給。
脂っぽい部分にはクリームなどの油分は控えめに。

番外編「わたし敏感肌なんです」

「わたし敏感肌なんです」
という方、多いと思います。
敏感肌に関して明確な定義はありませんが、概ね「通常は刺激とならない物事に反応しチクチク感、ピリピリ感、痛み、灼熱感、ほてりなど不快な症状が出現する肌質」と捉えられています。
敏感肌は水分と油分だけでは表すことができません。
敏感肌は皮膚のバリア機能が低下している状態を指します。
そしてバリア機能が低下している理由として、敏感肌に皮膚疾患が隠れている可能性があります。

1.接触皮膚炎
2.アトピー性皮膚炎
3.乾皮症
4.脂漏性皮膚炎
5.酒さ

これらはいずれもバリア機能を低下させるものであり、原疾患の治療を優先させることでバリア機能の安定を図ることができます。
基本的にはどれも皮膚疾患なのでまずは皮膚科受診をしてみましょう。

しかし必ずしも敏感肌の人がこれらに該当するわけではありません。
どれも該当しないいわゆる知覚過敏こそが本来の敏感肌という考え方もあるようです。
また、ゴシゴシ擦るなど間違ったスキンケアをすることで肌のバリア機能が低下して敏感肌になる方もみえます。
敏感肌の方はお肌に負担かけているスキンケアをしていないか、今一度見直しをしてみてください。
その習慣を治すだけで敏感肌が改善されるかもしれません。
敏感肌の扱い方についてはまたお話しする…予定です。

改めて肌質、そして肌質に合わせたスキンケアについてお話しさせていただきました。
個人の肌質に合わせることはもちろんですが、
私たちは目まぐるしい毎日を過ごしており、季節や生活習慣、ストレスなどによってお肌も日々変化しています。
日々変化するお肌に合わせてスキンケアを行うことが重要になります。
ただ日常のスキンケアで改善が見られない時や、勝負の日の前などはぜひ美容医療を頼ってみてくださいね。
ぜひお手伝いさせてください☺️🌟

おしまい。

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