腎臓内科医 Dr.クロシバ

腎臓専門医として、腎臓と生活習慣病のわかりやすい情報を発信していきます。 仙台駅周辺で開業準備中です。患者さんに寄り添い応援するような治療を心がけています。医学博士、内科認定医、腎臓専門医、透析専門医。

腎臓内科医 Dr.クロシバ

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マガジン

  • 患者さんのためのやさしい腎臓病教室

    腎臓内科医のDr.クロシバが制作した、患者さん向け記事をまとめました。

最近の記事

あなたのような人にこそ、お医者さんになってもらいたいわ

こんにちは。腎臓内科医のDr.クロシバです。 今回はいつもの医学解説ではなく、私の中で宝物となっている思い出をお話ししたいと思います。 うぬぼれと挫折医学部4年生が終わる頃、私は自信と使命に燃えていました。 CBTという全国の医大生が受ける共通試験で、私は偏差値79くらいの高得点を叩き出し、鼻高々でした。ちょうどその時期、地元で東日本大震災も発生しており、井の中の蛙だった私は「将来は立派な医師になって地元へ帰る」と息巻き、意気揚々と進級しました。 しかし、5年生で臨床実

    • 血清クレアチニンと糸球体ろ過量(GFR)

      こんにちは。腎臓内科医のDr.クロシバです。 前回は腎臓の検査では糸球体ろ過量(GFR)、尿蛋白、血尿の結果が特に重要というお話しをさせていただきました。 腎臓の採血項目で最も有名なのは血清クレアチニンですが、重要な3項目にはあえて入れませんでした。 その理由について、今回は解説させていただきます。 クレアチニンとは?クレアチニンは筋肉から出る老廃物(ゴミ)で、腎臓で捨てられます。 腎臓の機能が低下すると、捨てられなかったクレアチニンが血液中に残り、血清クレアチニン濃度

      • 腎臓の検査項目はどこを見ればよい?

        こんにちは。腎臓内科医のDr.クロシバです。 前回は腎臓内科の外来では採血以上につらい検査はないので、少しでも安心して受診してくださいというお話しをさせていただきました。 しかし、その検査結果は膨大(血液と尿を合わせて100項目以上!)で、正常値も記載されていないことが多いため、印刷された結果だけ渡されてもどこを見たらよいのか分からないと思います。 ここでは外来で私が赤ペンで書き込みながら説明している時のように、見ていただく項目を3つに絞って説明していきます。 健康診断の

        • 腎臓内科ではどんな検査をする?

          こんにちは。腎臓内科医のDr.クロシバです。 前回は健康診断の腎機能が正常でも将来透析になる方がおり、尿検査が異常なら腎機能が正常でも精査が必要というお話しをさせていただきました。 とは言え、実際の腎臓内科外来を紹介受診される方は、必要以上に緊張されていることが多く、いいイメージを持たれていない印象を受けます。 事前にどんな検査が行なわれるか分かれば、少しは安心していただけるのではと思い、今回は腎臓内科での検査について解説することにしました。 結論から申し上げますと、

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        • 患者さんのためのやさしい腎臓病教室
          5本

        記事

          健診の腎機能が正常でも将来透析になる方がいます!

          こんにちは。腎臓内科医のDr.クロシバです。 前回は“腎臓は血液のゴミ処理工場”という言葉を皮切りに、腎臓が多才で重要な臓器であること、腎臓が悪くなると透析(人工的に老廃物を取り除く治療)が必要ということを説明させていただきました。 「透析」という言葉はそれなりに知名度があり、つらい治療だと聞いている方は多いと思いますが、大半の方は自分とは無関係と考えているのではないでしょうか。 今回は、「健康診断で腎機能の数値が正常でも、あなたは将来透析になるかもしれませんよ」という

          健診の腎機能が正常でも将来透析になる方がいます!

          腎臓ってどんな臓器?

          こんにちは。腎臓内科医のDr.クロシバです。 腎臓と生活習慣病を広く知ってもらうために、医学用語を大胆に一枚の画像へまとめ、補足の記事を書いていきます。よろしくお願いします。 記念すべき最初の医学用語は、私の原点である“腎臓”です。 「腎臓は血液のゴミ処理工場」清水の舞台から飛び降りる気持ちで、言い切ってみました。 腎臓界の偉い方々から怒られそうで、汗が止まりません。 というのも、腎臓はゴミ処理工場という言葉では表現できないほど多機能な臓器だからです。 ①    老

          腎臓ってどんな臓器?

          自己紹介

          はじめまして。Dr.クロシバと申します。 宮城県で働く腎臓内科医です。 このnoteでは腎臓と生活習慣病について、私のこれまでの知識と経験を生かして、一般の方でも分かりやすい解説を書いていきたいと思います。 私は医学生時代から腎臓と透析を見続けてきた結果、腎臓を守るには腎臓病と生活習慣病の早期発見・早期治療が最も重要ということを痛感しました。 しかし、実際は健康診断を受けていても放置されている場合が多く、腎臓専門医へたどり着いた時には手遅れになっていることがよくあります