たんぽぽの綿毛を76本飛ばした話【女医が思う子育て#11】
こんにちは。くんぱす先生です。
医師として働きながら、2児の子育て真っ只中です。
私は正直申し上げて、子どもの扱いが上手な方ではありません。
自身も2人姉妹の妹で下に妹や弟もいません。
交流のあった親戚も年上のお姉さんで、親戚の中で私が一番の年下でした。
近所で交流していた友達も同年代か年上でした。
そのため、自分の子どもを産むまで小さい子と接する機会はほぼ皆無でした。
それを言い訳にしていいのかは分かりませんが、子どもと接するのに努力が必要なタイプです。
子どもって、こんなときが多くありませんか?
『なんで今それしたくなる?』
『なぜそんなにまどろっこしいやり方するの?』
『なんですぐ泣く、、?』
もちろん、子どもの成長過程において、必要なことであるのは頭では理解しています。
ただそれは私の心の調子が良いとき。
私も人間です。
何かで心がいっぱいいっぱいなとき、疲れているときには『今は勘弁して~』と思いますし、口に出してしまうこともあります。
先日、幼稚園のお迎えのとき、次男がひたすらこう言いました。
『あ~たんぽぽないかな~。たんぽぽ、ふぅ~!ってしたいんだよ~。
早くいかないとなくなっちゃうじゃん?誰かがふぅ~ってしちゃうし。
あ~たんぽぽないかな~。』
平日の帰宅後はなるべく合理的に動きたい私。
でも子どもの【好き】【今】を逃していいのか?
”合理的に動きたい私”(親目線)と”子どもの好きを尊重して寄り添いたい私”(子ども目線)との葛藤がありました。
自転車を漕ぎながら、背中に次男の言葉を浴びながら自問自答を繰り返す私。
その時思い出したのがこちら。
そうだった。
あの日、なんとも言えない充足感に包まれる体験をしたんだった。
思い出せ、私。
次男の【今、やりたい】にとことん付き合おうじゃないか!
『ママ、たんぽぽの綿毛いっぱいあるとこ知ってるよ!』
次男『え!行こう!どのくらいあるかな?』
私『んー、20本くらいあった気がする。』
次男『えー!そんなに?やったー!!』
というわけで、帰宅後すぐに犬の散歩がてら”綿毛、ふぅ~の旅”に出発しました。
そう、こうやって子ども目線で一歩踏み出すのに毎回努力が必要なんです。
でもその努力の結果、得られるフィードバックがたまらなく、『子育てって面白い!』と思えるんです。
数字が大好きな次男はストライダーを少しずつ蹴って進み、1本1本数えながら、ふぅ~したり蹴とばして進みました。
そして最終的にはなんと、、、
76本!
あの日、こんなにも綿毛を飛ばした4歳児がいたでしょうか?
【たんぽぽ界の子孫繁栄に貢献した影響力のある100人】には選ばれたと思います。
ここで5時の鐘(ゴング)が鳴り響き、『じゃ、帰ろっか!』と満足そうに足早に自宅を目指す次男。
頭では分かっているけれど、、
育児本をよく読んだり、こういった記事を読まれているママはそれだけで育児・教育に対して関心が強く一生懸命に子どものことを考えて試行錯誤を繰り返していらっしゃるママでしょう。
そんなママに限って、『ああ、今日は子どもにこんな言い方をしてしまった。』『もう少し待ってあげればよかったな、、』など自分を省みることが多いのではないでしょうか。
私も多いです。
でも、切り替えも早いです。
切り替えが難しいときは育児本で客観的な視点を得るようにしています。
そして私の対応が子どもを傷つけてしまったんじゃないかと思うときにはなるべく早く子どもに謝るようにしています。
【親も人間】
これは私がよく家で言っている言葉です。
子どもって無意識に親は完璧な人間で、なんでもできる、親の言っていることは正しいと思い込んでいるのではないかと思うことがあります。
そんなことないんだよ、と伝えるようにしています。
『あなたたちだけじゃない。ママも同じように疲れている。』
『そんな言い方されたらママも傷つくよ。』
『ママだってあなたたちと同じ人間だから怒ったり、悲しくなる。』
間違えることも失敗することもある。そのときは謝ればいい。
親として背伸びせずに、できるだけ等身大の自分でいようと心がけています。
気になっている本をご紹介します。
従来の勉強方法、受験でこれからの時代に生きる子どもたちはよいのだろうか。という漠然とした疑問を感じている親御さんって少なくないと思います。
ただ、その正解はどこにもありません。誰も生きたことのない未来の話なので。
そんな中、正解のない疑問に対してあれこれと考え、自分の意見をもってやってみる、そんな姿勢を押してくれる本かもしれないな、と思い私の積読に入れてあります。
気になる方は一緒に読んでみませんか?
私のように子育て不器用なママさんも客観的視点を持つことで漠然とした不安は軽減できると思いますよ。
今日もお読み頂きありがとうございました。