入院初日-第3章 ヒビトの入院-【ムッタとヒビト#12】
こんにちは。くんぱす先生です。
医師として働きながら、2児の子育て真っ只中です。
長男:ムッタ(仮)小3
小柄だが、考え方や発言は大人びている。優しい。一番楽しい時間はヒビトと遊ぶ時間だそう。反抗期まだ。
次男:ヒビト(仮)年中
人見知りだけど慣れるとお調子者。ムッタのことが大好き。特技ドヤ顔。
年中の次男ヒビトは去年から【アデノイド増殖症・扁桃肥大】で、寝ている時に大きないびきをかいたり、数秒間呼吸が止まる睡眠時無呼吸の症状がありました。
そしてついに、手術を迎えます。
症状に気がつくまで、診断に至る経緯はこちらの記事にまとめていますのでまだご覧になっていない方はどうぞ。
いよいよ手術のための入院を迎えました。
入院初日だけで色々なエピソードがあったので是非皆さまに共有させてください。
そして、これからお子さんの入院や手術を控える方に参考になれば嬉しいです。
入院まで
入院に対していいイメージを与える
以前、こんな記事を書きました。
コメントにも素敵なアドバイスを頂きました!
結果、どういう対応にしたかというと、
・『入院すること』『手術をすること』はなるべく分かりやすくお話した。
・『入院』=病院にお泊り
・『手術』=のどの腫れているところを小さくする
・手術するなんてかっこいい!
・優しい看護師さんのおねえさんがお世話してくれるよ。
・お友達ができるかも!?
・おもちゃの準備を一緒にした。
・自粛していたYouTube動画を入院中は解禁予告
ヒビトの反応
入院前日にはこんな反応になっていました。
「明日『入院』じゃん!
やったー!
お泊りだよね?
お友達さ、5人もいるかな~♪」
こんなウキウキで迎えていいのかな、と心配になるくらいワクワクな反応でした。
これだから、子どもってかわいいですよね。
いざ入院
同日同じ病棟に入院する子どもたち(計3組)と一緒に病棟に案内されました。
ヒビトより少し大きいくらい、年長さん~小学1年生くらいの男の子たちでした。
みんな少し緊張気味です。
一人は物静か、一人は多弁。
子どもによって緊張の表れ方も違うんだな~と冷静な私。
思ったんと違う①
ベッドに案内されたヒビト。
4人部屋になりました。
お向かいには多弁なあの男の子。
しばらくすると、今日の担当の看護師さんが挨拶にきてくれました。
あれ?
若い男の看護師さん!
ヒビトの困惑した表情を見て、
私「ヒビト、看護師さんだよ。」
ヒビト「、、、?」
看護師「よろしくね、ヒビトくん。」
ヒ「、、、うん。」
ごめん!ヒビト。
看護師さんは優しいおねえさんだけじゃないのよ。
優しいおにいさんもいるのよ。
言葉足らずでごめん!
思ったんと違う②
待つ時間がそこそこあったので手持無沙汰のヒビト。
病棟に案内される前に飲んでいた『飲むゼリー』を飲みたいと言いました。
病室で飲んでいいのか分からなかったので、先ほどの優しいお兄さん看護師さんへ聞くと、
「入院してからは、こちらが提供するもの以外は口にできません。」
あ、そっか。
そうなるのか。
エレベーターで上がってくる前までは普通に飲んでいたけど、上がった後は制限されるのね。
併せて、「面会に来られた方に頂く差し入れも食べることはできません。」とのこと。
そうなのか~。
親族に差し入れ何がいいのかなと言われ、「プリンとかゼリーならいいんじゃない?」と答えていた私。
本当に医者か⁉
早々に訂正させていただきました。
思ったんと違う③
手術前日なのでシャワーを浴びることができました。
パパがヒビトの入浴介助をしてくれました。
シャワー室の説明を担当看護師さんがしてくれます。
「お父さまが介助なさいますか?
お召し物が濡れないように防水のエプロンがこちら。
長めの長靴もこちらにありますのでお使いくださいね。」
病室に帰ってきたヒビトとパパ。
?
なんでパパまですっきりしてんの⁉
「いや~、俺も一緒に入ってきたわ!
いつもと違うとヒビトも緊張するかなと思って。」
いやいやいや、患者だけでしょ、浴びていいのは(汗)
なに一緒にスッキリしちゃってんのよ。
ちゃっかりドライヤーまでして髪ふっさふさだし(笑)
思ったんと違う④
入院日の夕食が術前最後の食事になります。
家では決して大食いではないヒビト。むしろ少食系男子です。
『うま!めっちゃ美味しい♪』と爆食いして完食しました。
(確かに美味しそう)
思ったんと違う⑤
医師である私も小児のことはよくわかりません。
驚いたのが、手術のときに使う吸入麻酔薬の匂いが好みで選べるんですって!それも十数種類もあるというラインナップの多さ。
ヒビトが選んだのはオレンジでした。
実際に口元にマスクを当ててみて、その匂いを嗅いでみるという練習を簡単にして翌日の手術に臨みます。
変わり種として、『ホットケーキ』や『ソフトクリーム』などもあります。
子どもたちの不安を軽減するための工夫が随所にあって、小児科さすがだなぁと勉強になりました。
思ったんと違う⑥
ヒビトは家族と離れて一人で寝るのははじめての体験です。
夜間一人で眠れるかどうか、がかなり心配でした。
眠りが浅くて、何度も起きて「ママがいないよ~」と泣いたらかわいそう、、
大部屋ですが、希望すれば簡易補助ベッドを借りて夜間付き添いも可能です。
しかし、まずは初日の夜間の様子を見て付き添った方が良さそうであれば2日目以降パパが病院に寝泊まりする方針としました。
次の日の朝、おそるおそる会いにいくと、、
「きゃー!がはははは」
いや、めっちゃ楽しく遊んでる!
お向かいの子とがっつりお友達になってる!
「夜は眠れた?大丈夫だった?」と聞くと、
「ヒビト、一人で寝れるんだよ!(ドヤ)」
お得意のドヤ顔を披露していただき、お向かいのお友達とベッドの上でジャンプする元気の良さで安心しました。
すぐ看護師さんに注意されていましたが。
無事に過ごした入院初日
ヒビトにとっても我々親にとっても”思ったんと違う”ことが色々あって刺激的な初日を迎えました。
思いのほか、ヒビトの順応性が高くて安心しました。
翌日はいよいよ手術を迎えます。
お読みいただきありがとうございました。