青い池と鮮やかな花畑を満喫した美瑛サイクリング
遂に念願叶って縞模様のカラフルなお花畑を見ることができた.美瑛(びえい)・富良野(ふらの)エリアでの最高のサイクリングを楽しんだ.
札幌から旭川へ
高校の同級生を訪ねて札幌から旭川へ向かった.いつものようにロードバイクを担いで,輪行だ.JR北海道の特急「カムイ」は空席が目立つ.その同級生によると,特急券を「えきねっと」で購入しなければならなくなってから,それがあまりにも不便なので,札幌へ行くのに多くの人がバスを使うようになったらしい.特急より時間はかかるが,運賃は安いので,便利なバスの方が好まれているようだ.私は何も疑わずに「えきねっと」で特急券を予約しておいた.なお,カムイのすべての座席にコンセントがあったのは素晴らしい.
旭川で塩ホルモンを食べる
札幌駅から1時間半ほどで旭川駅に到着し,キャリーバッグをコインロッカーに預けて,大きな自転車を担いだまま,駅前の待ち合わせ場所に向かった.できれば自転車も預けたかったのだが,駅構内の荷物預かり所は午後5時で営業終了だった.
同級生が連れて行ってくれたのは「塩ホルモン 炭や」.名物の塩ホルモンが美味しいと評判のお店だ.駅に近い店はことごとく予約で一杯だったが,幸い,炭やの屋外のテラス席には空きがあった.9月中旬の旭川は既に寒く,外でキンキンに冷えたビールを飲むのは流行らないようだ.とは言うののの,やはり最初は生中だというわけで,サッポロではなくアサヒだったが,ビールで乾杯.ホルモンと肉はとても美味しかった.安くて量も多く,大いに満足した.
美瑛のホテルのチェックイン締切が22時だったので,20時に店を出て,旭川駅に戻った.もう少しのんびりしていたかったが,せいぜい1時間に一本しか列車が走らない富良野線なので仕方ない.短い時間だったが,美味しい塩ホルモンを食べながら,同級生と久しぶりに楽しく話ができて良かった.
美瑛へ
旭川駅から美瑛駅までは約30分だ.列車が単線をひたすら走る.美瑛駅にもっとも近いホテルに宿泊した.道の駅と繋がっているホテルだ.宿泊したのはバリアフリーになっている広い部屋で,ドアも特殊な開き方をして車椅子でも使えるようになっていた.脱衣所や浴室も広く.とても快適に過ごすことができた.
朝ご飯は7時からでビュッフェ形式.すぐに出掛けられるように荷物をまとめて,7時に朝食会場に向かい,野菜を中心にいただいた.札幌のホテルで毎朝スープカレーを食べたが,ここではスープでないカレーを食べた.
美瑛サイクリング
チェックアウトして,フロントに荷物を預けて,7:45頃に出発した.美瑛の朝は寒い.最低気温は6度.半袖ポロシャツしか持っていないのに大丈夫かと心配したが,ロードバイクで走れば暖かくなるので大丈夫だった.美瑛の最高気温が20度くらいだと自宅に連絡すると,京都は35度で暑いと返信が来た.
白金青い池へ
まず,美瑛駅から美瑛神社へ向かい,サイクリングの無事を祈願した.そこから一気に「白金青い池」に向かう.2019年だったか,今回会ったのと同じ同級生に車で「白金青い池」に連れて行ってもらった.他にはない美しい薄い青色が印象的で,鮮明に記憶に残っていたので,改めて自転車で行ってみることにした.美瑛川沿いのサイクリングロードを川上に向かって走る.1〜2%の登坂がずっと続く.ほぼ平坦なのだが,体力と脚力が減退している私にはきつい.「白金青い池」に近づくと,最大6%の上り坂も現れる.距離はとても短いのだけれど.
「白金青い池」は相変わらず美しかった.しかし,写真を撮るのが難しい.目で見ているような美しい薄い青色にならない.ただの池になってしまう.場所を変えながら,綺麗に池を撮影できるところを探した.
四季彩の丘へ
12時にはホテルに戻るつもりだったので,あまり長居はできない.「白金青い池」を後にして,次の目的地「四季彩の丘」に向かう.
いったん美瑛駅方面に戻る.美瑛神社から白金青い池まで延々と登坂してきた努力(たいした坂ではないけど)が報われるときだ.ダウンヒル(たいした坂ではないけど)だ.後から知ったのだけど,車で白金青い池に向かっていた研究者仲間が快走している私とすれ違ったそうだ.こちらはまったく気付いていない.それは当然で,知らないレンタカーを運転している知人に気付けるはずはない.緩いとはいえ下り坂で,時速40km以上で走っていたはずだ.
丘陵地らしいアップダウンを繰り返しながら,「四季彩の丘」に到着した.
この景色を見たかったんだよ!
夏の北海道で,縞模様の色とりどりのお花畑を!
念願が叶った.北海道サイクリングを満喫した.
朝,サイクリングを始めたときには,気温が低くてソフトクリームを食べることなど想像もできなかったが,四季彩の丘に着くころには,気温も10度台後半にはなっていたはずで,日が差せばそこそこ暖かく感じられたので,季節限定のメロンソフトクリームを食べることにした.紫色が鮮やかなラベンダーソフトクリームにも惹かれたが,「季節限定」の魅力には適わない.
新栄の丘を越えて美瑛駅へ
四季彩の丘でメロンソフトクリームを食べて,「美瑛新栄の丘」に向かう.パッチワークの丘が見られる場所だ.人気スポットのようで広々とした駐車場があった.360°,広大な景色を見渡すことができる.とても気持ちいい.
美瑛新栄の丘から美瑛駅までは近い.一気に走りきった.
わずか50.3km,3時間程度のサイクリングだったが,北海道を満喫できた.素晴らしい体験だった.
旭川経由で札幌へ
輪行の準備を整えた後,少し時間があったので,道の駅で「びえいコーンのカレーパン」(500円)を食べた.「揚げたてを出すので7〜8分ほどかかります」とのことだったので,席について待つことにした.
見回すと「美瑛コーンバターラーメン」を食べている人が多かった.
びえいコーンのカレーパンは熱々で,コーンたっぷりで,美味しかった.
美味しかったのだが,食べ終わると,富良野線・旭川行きの列車の出発時間が4分後に迫っていた.道の駅は美瑛駅のすぐ近くなので,軽装なら何の問題もないが,ロードバイクとキャリーバッグを抱えての移動だ.かなり切羽詰まっている.
美瑛駅に到着すると,駅員さんに「旭川行きに乗りますか?」と聞かれる.
私:「はい」
駅員:「切符は持っていますか?」
私:「ICカードなら持っています」
駅員:ドン引き…
駅員:「ICカードは使えません.切符を買わないと…」
駅員:「列車が到着しました.時間がないので,そのまま乗って,旭川で精算して下さい!」
私:「はい.ありがとうございます!」
私:えっ,列車は反対側のホームなの⁉ この荷物を持って階段を駆け上がるの⁉
というわけで,最後はバタバタしてしまった.それでも,親切な駅員さんに助けられて,何とか旭川行きの列車に乗ることができた.
旭川駅の精算窓口で往復分の精算をした.
旭川駅での乗り換え時間がたっぷりあるので,駅構内外で開催されているマルシェに行くことにした.
多くの人が集まって,思い思いに北海道の食べ物や飲み物を楽しんでいる.最後に,オホーツクビールの「まるごと北海道」とステーキ道場の「ラムタンジンギスカン」を注文した.
どちらも美味しかったが,ステーキ道場のオペレーションが極めて悪く,ビール片手に随分と待つことになった.
旭川から札幌までは,JR北海道の特急「ライラック」に乗車した.車両のマークが「クリオネ」なのがかわいい.ただ,カムイにはコンセントがあったが,ライラックにはなかった.
こうして,数年ぶりの北海道サイクリングを終えた.
遂に念願が叶って,美瑛でカラフルなお花畑を見ることができた.
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