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香港に入国せずに,香港経由でマカオへ
結論だけ先に書いておく.香港国際空港に到着したら,入国手続きも荷物のピックアップもせずに,Transfer Desk E2を目指して,そこでバスのチケットを買え.後は言われた通りに動けば,バスに乗れる.
では,丁寧に説明しよう.
学会参加のため,生まれて初めてマカオを訪問した.マカオには関西国際空港と成田空港からマカオ航空の直行便が出ているが,便数は少ない.今回は国内出張の狭間にマカオに行くため,往路は羽田空港から香港経由でマカオへ(全日空ANA利用),復路はマカオから直接成田空港へ(マカオ航空利用)という旅程になった.
香港経由の場合,香港国際空港に到着後,香港(中国の特別行政区)に入国してから改めてマカオに向かう方法と,香港には入国せず,香港では乗り換え(Transfer)だけして,マカオに向かう方法とがある.
乗り換えと言っても,別の飛行機に乗り換えるわけではない.乗るのはバスだ.ただし,あくまでも日本から香港に来て入国せずにバスに乗るので,国境の外側にいる状態になる.
今回は香港に入国せず,そのままバスでマカオに向かったので,その方法と注意点などをメモしておく.2024年12月現在の情報として.
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香港国際空港に到着したら,入国手続きをしないまま,預けた荷物もピックアップしないまま,ターミナル内で「Transfer Desks E2」「Mainland/Macao」と書かれた標識を探して,その矢印に従って進む.E2は目立つように書かれているので,すぐに見付かるはずだ.バスのマークも描いてあるので,わかりやすい.
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標識に従って進むと,マカオ(港珠澳大橋澳門口岸)に行くバスのチケット売り場があるので,そこでチケットを買う.行き先は英語だと,Hong Kong-Zhuhai-Macao Bridge(HZMB)になる.
時間帯によるが,30分に1本か,1時間に1本のバスがある.
切符売り場に到着したのが13時前だったので,時間的には余裕を持って13:30発のバスに乗れるのだが,なんと満席だと言われた.しかも,予約で座席に空きがなく,次は15:30になると言われた.
まあ,それほど急いでいるわけでもないので,空港でのんびりと過ごしてもいいわけだが,さすがに2時間半は長い.
係の人が端末を操作していると,なぜか14:00のバスなら乗れるという話になり,そのチケットを渡された.
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私より後からバス切符売り場に来た人達は,無茶苦茶待つことになりそうだった.
というわけで,急ぐなら,香港国際空港からマカオに向かうバスを事前に予約しておいた方がいい.
Hong Kong & Macao International Airport Transportation Service Co. Limited.のウェブサイトで,バスの時刻表を確認することができて,チケットの予約もできる.
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バスのチケットを渡されたと書いたが,実は,2024年12月末までの期間限定で,このバスの料金が無料になっていた.往復とも無料だ.ラッキー!
バスのチケット売り場で,行き先の書いたシールを服に貼ってもらう(あるいは自分で貼る).この目立つシールを胸に貼っておくと,おかしな方向に行きそうになったら空港スタッフが正しい道に導いてくれる.方向音痴の私でも迷わずに済む.
あとは,バス乗り場に向かうだけだ.
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まず,Automatic People Mover(APM)で移動する.海外の大きな空港にありがちな,地下鉄みたいな乗り物だ.
なお,APMのホームに行く前に,チケットを確認される.
ところで,APMと聞くと,映画MATRIXを思い出すのは私だけだろうか.
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Automatic People Mover(APM)を降りたら,Departureの標識に従って進む.
エスカレーターを上がると,そこがバスの待合室になっている.ここにターンテーブルがあって,日本で預けた荷物が出てくる.
時間が来ると呼び出されるので,それまでは待合室で待つ.
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いよいよマカオ行きのバスに乗り込む.長い橋を渡って,香港からマカオへ向かう.
我々は国際線のバスに乗っている.不思議な体験だ.
港珠澳大橋は,その性質上,特殊な車両しか走れないわけで,ガラガラだった.費用対効果的にはどうなのだろうか.
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このバスが遅い.実に遅い.制限速度が時速100kmの区間であっても,時速60km台前半で走っている.どうしてなのかはわからない.ただ,遅い.
歩行者や自転車もいないし,交差点もないし,ガラガラの,ただ長くて広い橋を渡るだけだ.これ,自動運転でよくないか?
こうして,香港国際空港から45分ほどをかけて,ようやく巨大な施設に辿り着いた.マカオの入国管理施設だ.
入国管理は簡素ですぐに終わる.パスポートを見せて,質問にひとつ答えたかな.それくらい.最近,アメリカの入国審査がとても厳しくなっているので,こんなに緩いのだなぁとしみじみ思った.
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しかし,入国管理施設の設備からは「絶対に突破は許さない」という強固な意志を感じた.エスカレータの乗り口さえ,頑丈な金属パイプでブロックされており,小さな機内持ち込みできるサイズのキャリーバッグでさえ通るのが困難だった.
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マカオの入国管理施設からは,カジノホテルの無料シャトルバスでホテルに向かう.Sandsというのがリゾートグループだろうか.パリジャン,ベネチアン,ロンドナーなど,ラスベガスを彷彿させる,マカオを代表するカジノホテルのバス乗り場から,ロンドナー行きのシャトルバスに乗る.
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こうして無事に,香港に入国することなく,香港国際空港経由でマカオに行くことができた.しかも,香港国際空港からマカオのホテルまで無料で.
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