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サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路を少しだけ歩く
サンティアゴ・デ・コンポステーラ大聖堂を目指す,長い長い巡礼の旅.巡礼者は何十日もかけて巡礼路を歩くが,その最後の数kmだけを歩いてみた.
まず,学会会場から,なんちゃって巡礼の旅の出発地点になるモンテ・ド・ゴソ(Monte do Gozo,歓喜の丘)まで歩く.この丘は,巡礼路で初めてサンティアゴ・デ・コンポステーラ大聖堂が見える場所であることから,歓喜の丘と呼ばれている.
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歓喜の丘には,まさに遠くにサンティアゴ・デ・コンポステーラ大聖堂が見える場所に,巡礼者の像(Monumento ao camiñante)がある.危険を伴う長旅の末に,遂に大聖堂を目にした巡礼者の喜びが伝わってくるようだ.
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ここまでは順調だった.
ところが,モンテ・ド・ゴソの巡礼者の像には辿り着いたものの,どこが巡礼路かわからない.途方に暮れていたら,同じく迷子状態の学会参加者2人(アイルランドとアメリカ)と出会い,さらにうちの助教先生とも合流した.
助教先生が言うには,モンテ・ド・ゴソで聞いたところ,巡礼路の目印は黄色のホタテ貝と黄色の矢印なのだそうだ.その目印を頼りに歩かないといけないらしい.
まったく見掛けた覚えがない.いったいどこに目印はあるのか.
助教先生にGoogle Mapで探してもらい,巡礼路に行き着くことができた.なんと,モンテ・ド・ゴソに向かうときに通った道だった.反対向きに歩いていたので,目印にまったく気付かなかったようだ.
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一度目に付くと,巡礼路を間違えようがないくらいに物凄く狭い間隔で,黄色い矢印とホタテ貝の看板が設置されていることに気付く.
足下にも,ホタテ貝の目印がある.
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理由は分からないが,看板や道標(残りの距離が書いてある)が集中して設置されている場所もあった.見落としようがない.
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サンティアゴ・デ・コンポステーラの旧市街に入っても,黄色い矢印とホタテ貝の看板が設置されている.そして,ホタテ貝は道路にも.
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そして遂に,サンティアゴ・デ・コンポステーラ大聖堂が狭い小道の正面に見えてくる.聖ヤコブ(サンチアゴ)の墓までもうすぐだ.
© 2024 Manabu KANO.