紅葉のメタセコイア並木を見に,余呉湖から京都まで片道サイクリング
滋賀県北西部のマキノ高原にメタセコイア並木がある.北海道かと思わせるような雄大な景色が人気だ.11月下旬から12月上旬にはメタセコイアが紅葉し,春夏とはまったく違う雰囲気が楽しめる.今回,紅葉のメタセコイア並木を見るためにサイクリングに出掛けた.
強者なら,京都から琵琶湖一周(ビワイチ)しつつ,マキノ高原にも行くのだろう.しかし,そこまで頑張って走る根性も体力もないので,余呉駅まで輪行し,琵琶湖西岸を通って京都まで走ることにした.
余呉湖には行ったことがないので,余呉湖一周サイクリングも目的だ.
京都から米原まで新幹線輪行し,そこから余呉駅まで在来線で向かう.新幹線は特に考えず座席予約したのだが,それが7号車「S Work車両」だった.乗客は私だけ.混雑していると聞いていたのだが,土曜日のひかりに乗る仕事人はいないのだろう.
余呉駅はひたすらのどかだった.ホームに降り立つと,余呉湖が見えた.
寒いので,駅舎内で自転車を組み立てさせてもらった.ドリンクの用意なども含めて,30分弱で準備を完了し,9時過ぎに余呉駅を後にした.輪行にも随分と慣れたものだ.
余呉湖一周は約6.8km.ランニングしている部活動の少年らの他には誰もおらず,静かな湖畔を駆け抜けた.
余呉湖を一周している間,湖の対岸には紅葉した山々が見えて,とても良い雰囲気だった.
余呉湖一周を終えて,奥琵琶湖に向かう.
琵琶湖一周(ビワイチ)で数少ない登坂のある飯浦大音線を走り,賤ケ嶽隧道を抜けると,美しい奥琵琶湖が目に飛び込んでくる.上の写真は,賤ケ嶽隧道から少し先(西)に進んだところで,視界が開けて,とても眺めが良い.
なお,登坂があると言っても,最大斜度が7%くらいで距離も短いので,まったく大したことはない.
石田製菓舗で補給食を調達した.お店でオススメを尋ねたところ,一番人気はマドレーヌだということで,それをいただいた.
それと,よもぎ餅.
補給食を手に入れ,桜並木で有名な海津大崎を経由して,一気にマキノ高原を目指す.
マキノ追坂峠から西へ向かうと,紅葉した山々の奥に,冠雪した山が見える.めちゃくちゃ気持ちいい.ペダルを回しまくる.
あっという間に,マキノ高原のメタセコイア並木に到着した.ここだけ物凄く観光客が多い.
脇道に入って,雄大な山々を背景に,メタセコイア並木を眺める.いや,もう,最高! マドレーヌをいただきながら,しばらく並木を眺めていた.
メタセコイア並木を見に行こうという人は,恐らく自動車で行くつもりだろう.その場合,物凄い渋滞に巻き込まれることは覚悟しておいた方がいい.今回は日曜日の昼頃に到着したが,自動車は全然動いていなかった.駐車場はあるが,押し寄せる車が多すぎて,どうしようもない感じだ.
そ・こ・で,自転車なんですよ!
颯爽とメタセコイア並木通りを駆け抜けてきた.
メタセコイア並木を過ぎたら,あとは琵琶湖西岸をひたすら南下するのみ.それにしても,奥琵琶湖の景色は美しい.とても寒い日だったが,ボーッと景色を眺めていたくなる.
田舎の風景に癒やされる.
竹生島クルーズ(琵琶湖汽船)の桟橋.
針江 生水の郷.水路の水がとても綺麗だった.
近江聖人中江藤樹が開いた学校の跡地,藤樹書院跡を訪問した.説明役の方がおられて,書院に上がって,藤樹と書院について詳しい説明を伺った.
中江藤樹存命の時代の書院は火事で焼失した.現在の書院は建て替えられたもの.
これまでずっと,藤樹が本名だと思っていたのだが,藤樹は通称とのことだった.それは中江藤樹の神主(儒教の様式の,仏教でいう位牌)でわかる.
藤樹書院跡の前を流れる水路には多くの錦鯉がいた.水はとても綺麗だ.
琵琶湖西岸をさらに南下して白鬚神社へ.相変わらず,この付近も渋滞が激しい.数珠繋ぎの自動車を横目に,自転車レーンを快走する.
琵琶湖の風景.
琵琶湖大橋に近づいたところで,西に進路を変えて,途中越を目指す.途中越にさしかかるところで,最後の補給.買ったばかりのSISの電解質ジェル.レモン&ミント味がなかなか強烈だ.
最大斜度9%程度の途中越を超えて,大原から京都市街を目指す.
この日の総走行距離は123,6km,獲得標高は806m,走行時の平均速度は25.9km/hだった.
余呉湖一周をして,紅葉のメタセコイア並木を見て,中江藤樹を訪ねて,大満足のサイクリングだった.琵琶湖一周も達成感があってよいけれども,こうして輪行を使いながら,のんびりとサイクリングを楽しむのもとてもよい.
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